問4 下線部分⒟国内雇用に関連して,日本の雇用における慣行や法制度についての説明…
高校で「公共」の授業を受けた生徒たちは,自分たちの将来について考えるために,職業と経済 活動について調べることにした。インタビュー調査を行った際の,生徒X,生徒Xの伯父,生徒 Yの会話文を読んで,問1 ~問5 に答えよ。 会話文 生徒X:伯父さんは仕事でよく海外出張に行っているけど,どんな仕事をしているのですか。 伯 父:自動車メーカーで開発の仕事をしているよ。 生徒X:この間は中国へ出張に行っていましたよね。 伯 父:最新の電気自動車の展示会があってね。日本の自動車メーカーも出展していたのだよ。 生徒Y:日本の貿易は,自動車のような⒜工業製品を輸出して,⒝食料品は輸入しているイメー ジがあります。他にはどんな国に行くのですか。 伯 父:タイにある自社工場の視察によく行くよ。タイは日本企業の工場が多いのだよ。 生徒Y:東南アジアにある国ですよね。日本企業の工場が多いことは知らなかったです。 伯 父:1980 年代の円高の影響によって海外進出が盛んになり,タイに限らず日本企業の海外 工場が増えたのだよ。でも,最近では⒞為替相場の影響もあって海外工場を閉鎖して国 内に回帰する動きがみられるね。 生徒X:私は国内で就職したいので,国内に工場が戻ってきてくれた方が,⒟国内雇用が増える のでうれしいです。 伯 父:ちょっと視点を変えてみることも大切かな。海外に工場や支店を置くことは事業が拡大 していることを意味するので,決して悪いことではないのだよ。グローバル化が進む現 代では,海外で活躍できる人材が必要なのだ。現在の国際社会では,外国との貿易だけ ではなく,⒠直接投資や証券投資も積極的に行われているからね。将来活躍しようとす る場所は,日本だけに限定しない方がいいと思うよ。 生徒X:伯父さんと話していると,海外で働くことに興味がわいてきます。今日はインタビュー に協力してくれてありがとうございました。
問4 下線部分⒟国内雇用に関連して,日本の雇用における慣行や法制度についての説明として 適切なものを,次の1 ~4 のうちから一つ選べ。
- 1 法定時間外労働に対して,割増賃金の支払いや代替休暇の付与が行われないことは,違法とされている。時間外労働には割増賃金の支払い、または代替休暇の付与が必要で、どちらも行わないことは労働基準法に違反します。
- 2 最低賃金制度は,正規雇用労働者を対象とするものであり,非正規雇用労働者に対しては適用されない。最低賃金は、パートやアルバイトを含むすべての労働者に適用されます。正規雇用に限るという説明は誤りです。
- 3 年功序列賃金制とは,仕事の成果やそこに至るまでの過程が評価され,賃金が支払われる制度である。仕事の成果や過程を評価して賃金を決めるのは成果主義です。年功序列賃金制は勤続年数や年齢に応じて上がる仕組みです。
- 4 年俸制とは,学歴別に決まった初任給を基に,労働者の勤続年数や年齢に応じて賃金が支払われる制度である。勤続年数や年齢に応じて賃金が決まるのは年功序列賃金制です。年俸制は1年単位で賃金額を決める仕組みです。
解説
正解は1です。労働基準法は、1日8時間・週40時間という法定労働時間を超えて働かせた場合に、割増賃金を支払うことを使用者に義務づけています。月60時間を超える時間外労働については、割増賃金の代わりに有給の休暇(代替休暇)を与えることも認められていますが、どちらも行わないことは違法です。労働条件の最低基準は法律で決まっており、当事者の合意があっても下回れません。
出典:文部科学省ホームページ(https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shiken/kakomon/1411255_00013.htm)を加工して作成