授業で自分の価値観について話し合ったとき、ある生徒が「自分の考え方は、他の人の影…
授業で自分の価値観について話し合ったとき、ある生徒が「自分の考え方は、他の人の影響を受けずに自分だけで作り上げたものだ」と述べました。この発言についての説明として最も適切なものはどれか。
- ⑴ 他者の価値観を尊重するとは、意見が対立したときに、自分の考えを取り下げて相手の考えに合わせることを指す。尊重を譲歩と取り違えています。互いの立場を理解し高め合うことが尊重の内容にあたります。
- ⑵ 価値観は育った環境によっておおむね定まるので、学習で扱うのは、それをどのような場面で使うかという点になる。価値観は環境で固定されるものではなく、新たな出会いや学びによって形成され続けるものです。
- ⑶ 自主・自律とは周囲の考えから離れて一人で判断することを指すので、他者の価値観に触れるのは、自分の考えが固まった後の段階にあたる。自主・自律を孤立した判断と取り違えています。対話を通して互いを高め合う過程がここに含まれます。
- ⑷ 人の価値観は、伝統や文化、先人の取組や知恵に触れる中で形づくられるもので、その自覚が他者の尊重にもつながる。価値観の形成が他者や先人との関わりの中で進むという、この単元の中心の捉え方に一致します。
解説
正解は⑷です。公共の学習では、人間は個人として相互に尊重されるべき存在であるとともに、対話を通して互いの様々な立場を理解し高め合うことのできる社会的な存在であり、伝統や文化、先人の取組や知恵に触れることなどを通して、自らの価値観を形成するとともに他者の価値観を尊重できるようになる存在であると捉えます。自分の考えがどのように形づくられてきたかを自覚することは、他者の考えの成り立ちを認めることにもつながります。
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