問2 多くの金属は化合物として鉱石に含まれており,鉱石から金属を取り出す操作を製…
(3 ・4 のどちらか1 題を選び解答する) 金属について,問1 ~問5 に答えよ。 人類は古くから自然界で鉱石として存在する金属を様々な方法で取り出して使用してきた。金 属を鉱石から取り出す方法には「イオン化傾向」が関わっている。イオン化傾向とは,金属が溶液 中で陽イオンになる性質の大きさのことである。イオン化傾向が小さい金属は反応しにくく,自 然に産出したり,取り出しやすかったりする。一方で,イオン化傾向が大きい金属ほど反応しや すいため,化合物になりやすく,取り出すのに技術が必要であった。図は金属をイオン化傾向の 大きさの順番に並べたものである。 Li K Ca Na Mg Al Zn Fe Ni Sn Pb (H2)Cu Hg Ag Pt Au (大) (小) イオン化傾向 図
問2 多くの金属は化合物として鉱石に含まれており,鉱石から金属を取り出す操作を製錬とい う。鉄鉱石から鉄が得られる操作に関連した文として適切なものを,次の1 ~4 のうちから 一つ選べ。
- 1 溶鉱炉による鉄の製錬は窒素を吹き込みながら行う。溶鉱炉には窒素ではなく熱風(空気)が吹き込まれ、コークスを燃焼させて一酸化炭素を発生させます。窒素自体が製錬の主役ではありません。
- 2 鉄鉱石の主成分である鉄の酸化物はコークスから生じる二酸化炭素によって還元される。鉄の酸化物を還元するのは、コークスの燃焼で生じる一酸化炭素です。二酸化炭素には還元作用はなく、この記述は誤りです。
- 3 溶鉱炉から出た鉄は銑せん鉄てつといい,硫黄分が多いために硬くてもろい。銑鉄が硬くてもろいのは、硫黄分ではなく炭素分を多く含んでいるためです。硫黄分が原因とする記述は誤りです。
- 4 溶鉱炉から出た鉄は転炉に移し,酸素を吹き込むと鋼が得られる。溶鉱炉から出た銑鉄を転炉に移し酸素を吹き込むと、炭素などの不純物が燃焼して減り、粘り強い鋼が得られます。
解説
正解は4です。溶鉱炉から得られる銑鉄は炭素を多く含み硬くてもろいため、転炉に移して酸素を吹き込み、余分な炭素などの不純物を燃焼・除去することで粘り強い鋼がつくられます。鉄鉱石中の鉄の酸化物は、コークスの燃焼で生じる一酸化炭素によって還元されるのであり、二酸化炭素ではありません。また銑鉄が硬くてもろいのは硫黄分ではなく炭素分が多いためです。
出典:文部科学省ホームページ(https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shiken/kakomon/1411255_00019.htm)を加工して作成