問5 自然界に放出された汚濁物質が,生物の作用,物理的な作用,化学的な反応などに…
(5 ・6 のどちらか1 題を選び解答する) 微生物とその利用について,問1 ~問5 に答えよ。
問5 自然界に放出された汚濁物質が,生物の作用,物理的な作用,化学的な反応などによっ て,その量が減少したり希釈されたりすることを自然浄化という。自然浄化の説明として適 切でないものを,次の1 ~5 のうちから一つ選べ。
- 1 植物や藻類などの生産者が光合成を行い,酸素を放出し,微生物の分解能力を引き出す。植物や藻類が光合成で酸素を放出し、微生物による分解を助けるという記述は正しく、「適切でないもの」を選ぶこの問題の正答には当たりません。
- 2 川や海に流れ込む有機物の量が自然浄化の限度を超えると,水質が悪化する。自然浄化の限度を超える有機物の流入によって水質が悪化するという記述は正しく、「適切でないもの」を選ぶこの問題の正答には当たりません。
- 3 家庭や工場から排出された,有機物を多く含む汚水などによって海水中の栄養塩類などが増加することをバイオレメディエーションという。汚水によって海水中の栄養塩類が増加する現象は富栄養化と呼ばれ、バイオレメディエーション(微生物などを利用して汚染物質を分解・除去する技術)とは異なる用語です。この記述は誤りです。
- 4 微生物が酸素を吸収し,有機物を無機物に分解する。微生物が酸素を使って有機物を無機物に分解するという記述は、自然浄化のしくみとして正しく、「適切でないもの」を選ぶこの問題の正答には当たりません。
- 5 自然浄化が充分にはたらかないと,赤潮などが発生することがある。自然浄化が十分にはたらかないと赤潮などが発生することがあるという記述は正しく、「適切でないもの」を選ぶこの問題の正答には当たりません。
解説
正解は3です。家庭や工場からの排水に含まれる有機物などによって海水中の栄養塩類(窒素やリンなど)が増加する現象は富栄養化と呼ばれ、バイオレメディエーションではありません。バイオレメディエーションとは、微生物などのはたらきを利用して汚染物質を分解・除去する技術のことで、意味が異なります。自然浄化は生産者の光合成による酸素供給や微生物の分解によって成り立ちますが、限度を超えた汚濁は水質悪化や赤潮の原因になります。
出典:文部科学省ホームページ(https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shiken/kakomon/1411255_00018.htm)を加工して作成