問2 はじめに,容器内の液体を混ぜることなく実験を行ったところ,発熱する電熱線は…
(1 ・2 のどちらか1 題を選び解答する) 熱とエネルギーについて,問1 ~問5 に答えよ。 図のような水を落として発電機の中にあるタービン(羽根車)を回して発電する装置を作った。 その装置により発電した電気を電熱線に通して容器と中の液体を温める実験を行った。温める液 体は表1 のような水,海水,オリーブオイルの3 種類とし,質量はすべて200 g である。容器は 表2 のようなプラスチックとステンレスの2 種類とし,質量はすべて250 g である。発電機を動 かす水は常に追加して一定量を保ち,実験中の容器には断熱材を巻き,電熱線の発熱量はすべて 液体に伝わるように工夫した。それぞれの実験をはじめるときには容器・液体ともに室温と同じ ものを用いた。 発電機 ⇄ 発電機を動かすための水 温める液体 (水または海水または オリーブオイル) 容器 (プラスチックまたはステンレス) 電熱線 断熱材 図 表1 表2 熱伝導率は大きいほど熱が伝わりやすい。
問2 はじめに,容器内の液体を混ぜることなく実験を行ったところ,発熱する電熱線は容器の 底にあったにも関わらず,容器の上部の液体も次第に温かくなった。容器内の液体の熱の伝 わり方の説明として最も適切なものを,次の1 ~4 のうちから一つ選べ。
| 液 体 | 比熱容量(比熱) |
|---|---|
| 水 | 4.2 J/(g・K) |
| 海 水 | 3.9 J/(g・K) |
| オリーブオイル | 2.0 J/(g・K) |
| 容 器 | 熱伝導率 | 比熱容量(比熱) |
|---|---|---|
| プラスチック | 0.2 W/(m・K) | 1.5 J/(g・K) |
| ステンレス | 84 W/(m・K) | 0.46 J/(g・K) |
- 1 電熱線に接している液体は熱伝導によって温められ,そこで温められた液体が対流し上昇することで上部の液体も温かくなる。電熱線に接した部分は熱伝導で温まり、その後対流で全体に広がります。
- 2 電熱線に接している液体は対流によって温められ,そこで温められた液体の熱伝導によって上部の液体も温かくなる。熱伝導と対流の役割が、入れかわっています。
- 3 電熱線からの大量の紫外線による熱放射によって上部の液体が温かくなる。電熱線から大量の紫外線が出るわけではありません。
- 4 電熱線を構成している粒子の熱運動が,瞬間的に液体全体に伝わる熱伝導によって上部の液体が温かくなる。熱伝導は瞬間的ではなく、時間をかけて伝わります。
解説
正解は1です。電熱線に触れている液体は、直接熱が伝わる熱伝導によって温められます。温まった液体は膨張して密度が小さくなり上へ動き、冷たい液体が下へ入れかわります。この流れを対流といい、これによって上部の液体も温かくなります。2は熱伝導と対流が入れかわっており、3の紫外線による熱放射や4の瞬間的な伝わり方は正しくありません。
出典:文部科学省ホームページ(https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shiken/kakomon/1411255_00018.htm)を加工して作成