問3 ヒロさんたちは,マレーシアにハーモニーストリートと呼ばれる通りがあることに…
生活文化の多様性と国際理解に関して,問1 ~問4 に答えよ。
問3 ヒロさんたちは,マレーシアにハーモニーストリートと呼ばれる通りがあることに興味を もち,その成立に関する経緯を調べるため,資料7 ~資料9 を得た。会話文中の空欄 X Z に当てはまる語句と記号の組合せとして最も適切なものを,あとの1 ~4 のうちから一つ選べ。
資料7 ハーモニーストリートにみられる宗教施設 A B C (https://www.tourismmalaysia.or.jp/area/melaka_01.htmlなどにより作成) 資料8 プラナカン文化を代表する建築物。この建築様 式は,交易に携わった華南(中華人民共和国南 部)地方からの移民たちによって持ち込まれ た。1 階は店舗等の商用に,2 階は住居として 用いられていた。 (今村文彦ほか「東南アジアにおける生活デザインのハイブリッド性についての調査研究」などにより作成) 資料9 (『Atlas of the World’s Religions』などにより作成) 会話文 ヒ ロ:マレーシアには「調和」を意味するハーモニーと名付けられた通りがあります。なぜ このように呼ばれるのでしょうか。 シ マ:この通りには,仏教,イスラーム,ヒンドゥー教の宗教施設が約300 m の範囲に 並んでいるからです。それぞれの宗教施設も特徴的な建築で興味深いです。 ヒ ロ:資料7 中のAは東アジアにみられる建物の外観に似ているので,仏教が信仰されて いるのではないでしょうか。 ア キ:BとCについて調べてみました。Bは宗教施設名が示された看板にマレー語や英語 だけでなく,アラビア文字による表記がみられます。Cは多神教の宗教施設で,ガ ネーシャとよばれる象をモチーフにした神が装飾されています。 ヒ ロ:そうすると,Bが X ,Cが Y の宗教施設ですね。そもそも,なぜハー モニーストリートのような地域が形成されたのでしょうか。 シ マ:背景には「プラナカン文化」がかかわっているそうです。プラナカンとは,ヨーロッ パ人との交易に従事してきた中国系移民とマレー人との間に生まれた子孫を指す言 葉であり,それぞれの文化が融合して資料8 のような特徴的な建物も建てられました。 ア キ:そうするとハーモニーストリートは,交易の重要な結節点である資料9 中の Z 地点だからこそ生まれた文化の象徴と言えますね。
- 1 X:イスラーム Y:ヒンドゥー教 Z:Dアラビア文字はイスラーム、ガネーシャはヒンドゥー教を示します。
- 2 X:イスラーム Y:ヒンドゥー教 Z:E宗教は正しいものの、交易の結節点の位置が合いません。
- 3 X:ヒンドゥー教 Y:イスラーム Z:Dガネーシャがまつられるのはヒンドゥー教の宗教施設です。
- 4 X:ヒンドゥー教 Y:イスラーム Z:E宗教の見分けも、交易路上の位置も当てはまりません。
この問題は問題の図(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は1です。Bはアラビア文字の表記がみられるのでイスラームの宗教施設、Cは多神教でガネーシャがまつられているのでヒンドゥー教の宗教施設です。またハーモニーストリートがあるのはマレー半島南西部のマラッカで、インド洋と南シナ海を結ぶ交易路の結節点にあたります。資料9でその位置を示しているのはDです。マラッカ海峡の位置を地図で確かめておきましょう。
出典:文部科学省ホームページ(https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shiken/kakomon/1411255_00018.htm)を加工して作成