問2 下線部水槽の中で何が起こっているかについて,今回の実験について述べた文とし…
海洋の層構造について科学的に探究した。問1 ~問4 に答えよ。 実験の方法と結果について考える場面 太 朗:今年の夏は海に行ったけど,海水がぬるかったよ。 花 子:今年はとても暑かったもんね。海水も太陽光の影響で温まるんだね。 太 朗:海の中の水温の分布ってどうなっているんだろう。 先 生:水槽を使って実験してみましょうか。 30 cm <実験1 > ① 水槽に20 ℃の水を深さ30 cm になるまで入 れる。 ② ヒーターで水槽の上部を約15 分間温める。 ③ 各深さでの水温を測定する。 結果1 花 子:これくらいの水槽だと10 分くらいで全体が温まってくると思いましたが,15 分経って も下の方は温まらないですね。 先 生:水槽の中で何が起こっているか考えてみましょう。
問2 下線部水槽の中で何が起こっているかについて,今回の実験について述べた文として誤っ ているものを,次の1 ~4 のうちから一つ選べ。
| 深さ(cm) | 0 | 5 | 10 | 15 | 20 | 25 | 30 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 水温(℃) | 42.3 | 34.2 | 20.8 | 20.3 | 20.0 | 20.0 | 20.0 |
- 1 ヒーターは海洋における太陽の役割を果たしている。海面を上から温める太陽と、水槽の上部を温めるヒーターは同じ役割を果たしています。実験の意図どおりの説明で、誤りではありません。
- 2 ヒーターで温められた水は上部にたまり,水槽の上下で水温差がはっきりと分かれた。結果1では上の2点が42.3℃・34.2℃と高く、それより下は20℃台前半でほとんど変わりません。上下で水温差がはっきり分かれたという説明は、結果と合っています。
- 3 水温躍層に対応する水温変化の大きい部分は深さ約10 cm までのところで再現できた。水温が大きく変わっているのは表面から10cm程度までで、海洋の水温躍層にあたる部分が再現できています。結果と合う説明です。
- 4 ヒーターを水槽下部にセットしても今回の実験と同じ結果が得られる。季節変化の再現実験について考える場面太 朗:授業では表層混合層の厚さは季節や緯度によって変わると習ったけど,これも今回の実験装置で再現できるかな。夏と冬の違いは何だろう。ヒーターを下部に置くと対流が起こって全体が同じ水温になり、層に分かれません。実験1と同じ結果にはならないので、これが誤りの記述です。
解説
正解は4です。水は温められると密度が小さくなって上に移動するため、上部を温めた実験1では、暖かい水が表層にとどまり、下の水との間に水温の差がはっきり現れました。これに対してヒーターを水槽の下部に置くと、温められた水が上昇して対流が起こり、水槽全体がかき混ぜられて短い時間で一様な水温になります。したがって今回と同じ結果は得られません。海で表層混合層と水温躍層が保たれるのも、太陽が海面を上から温めているからです。
出典:文部科学省ホームページ(https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shiken/kakomon/1411255_00013.htm)を加工して作成