問4 活断層について述べた文として最も適当なものを,次の1 ~4 のうちから一つ…
断層について科学的に探究した。問1 ~問4 に答えよ。 地震の種類と災害について議論している場面 先 生:日本周辺では4 つのプレートがお互いに押し合っている地域で,地震が多く発生してい ます。 Mさん:日本で発生する地震は,海溝やトラフ沿いのプレート境界で発生する地震,大陸プレー ト内部で発生する地震,沈みこむ海洋プレート内部で発生する地震の3 つに大別される ことを学習しました。 Nさん:1995 年に発生した兵庫県南部地震は, A で発生した地震で家屋の倒壊が多かっ たですね。 Mさん:2011 年に発生した東北地方太平洋沖地震は, B で発生した地震で津波の被害が 甚大であったことを覚えています。 先 生:自分が住んでいる場所でどのようなタイプの地震が発生しているか,また過去にどのよ うな地震が発生していたかを知ることは,地震被害を最小限に抑える上で非常に大切な ことですね。 先 生:図1 は伊豆半島で見られる代表的な活断層である丹那断層周辺の地形を立体的に表した 図です。図2 はその周辺の位置関係を示しています。活断層が地形に与える影響につい て考えてみましょう。 Nさん:丹那断層は1930 年に発生した北伊豆地震で動いたことが確認されています。 Mさん:プレートに働く力によって,断層運動が繰り返し起こり,ずれが蓄積し,地表では直線 的な地形になっているのですね。 先 生:図3 は,断層のすぐ近くで撮影したものです。石垣が約2 m ほど水平方向にずれていま した。 図1 丹那断層周辺の立体地図 図2 丹那断層の概略位置図 (国土地理院のWeb サイトより作成) 断層 図3 丹那断層の写真 図中の太線が断層で,点線部分がもともと接合していた。 Nさん:承和8 年(西暦841 年)の伊豆国大地震は,丹那断層が動いたことによって生じた地震 と言われています。丹那断層は50 万年前から現在に至るまで,繰り返し活動し,50 万 年間に1 km のずれが生じています。 Mさん:このことから丹那断層が一定の間隔で活動をしていたとすると,地震の活動周期が計算 できますね。
問4 活断層について述べた文として最も適当なものを,次の1 ~4 のうちから一つ選べ。
- 1 この付近のプレートの動きが変わらなければ,活断層は将来も活動する可能性が高い。ずれを生む力はプレートの運動によるものなので、その運動が続くかぎりひずみはたまり続け、活動が繰り返されると考えられます。
- 2 活断層は全てプレートの境界付近にあるので,常に津波の被害の対策をしておく必要がある。活断層はプレート境界付近だけでなく、大陸プレートの内部にも数多くあります。兵庫県南部地震のような内陸の地震では津波は起きにくく、「全て境界付近」「常に津波の対策」はどちらも言い過ぎです。
- 3 活断層は繰り返し活動しているので,地震のエネルギーは徐々に少なくなる。繰り返し活動しても、たまるひずみの量が減るわけではありません。エネルギーは活動のたびに解放され、その後また蓄積されるので、徐々に少なくなるとはいえません。
- 4 活断層の動く範囲は2 m 程度なので,断層から2 m 以上離れていれば被害はない。1回のずれが2m程度でも、地震の揺れは広い範囲に及びます。断層から2m離れていれば被害がない、ということはありません。
この問題は問題の図(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は1です。活断層とは、最近の地質時代に繰り返し活動し、今後も活動すると考えられる断層のことです。断層をずらす力はプレートの運動によって生じるため、その地域のプレートの動きが変わらないかぎり、これまでと同じようにひずみがたまり、将来も活動する可能性が高いと判断できます。活断層は過去の活動の跡から見つかるので、活動の間隔や1回あたりのずれの量が、次の地震の規模や時期を見積もる手がかりになります。
出典:文部科学省ホームページ(https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shiken/kakomon/1411255_00013.htm)を加工して作成