問2 下線部1 光年は光が1 年間に進む距離について,1 光年は約何km か。光…
次の文は夜空を眺めている二人の会話である。問1 ~問4 に答えよ。 ヒマリ:今日は国際宇宙ステーション(以下ISS)の観測に誘ってくれてありがとう。 ソラ :でも,見逃さないでね。ISS は自ら光ってるわけじゃないから観測には観測地点とISS の位 置と時間帯の条件が揃わないと観測できないんだ。その条件が揃 うのはせいぜい数分だよ。 ヒマリ:あそこに夏の大三角が見えるね。七夕の彦星と織姫星とあとなんという星だっけ? ソラ :彦星はわし座のアルタイル,織姫星はこと座のベガ。もう一つは,はくちょう座のデネ ブだよ。地球から見ると天球上に並んでいるように見えるけど,アルタイルは約17 光 年,ベガが約25 光年,デネブは約1400 光年も地球から離れているよ。1 光年は光が1 年間に進む距離だから,今見えているデネブの姿は約1400 年前の姿ってことになるね。 ヒマリ:宇宙って本当に大きいんだね。私たちの銀河系の大きさもハローまで含めると直径 A 光年もあるって授業で習ったね。そして,宇宙には銀河系のような星の大集団が数限り なく存在しているんでしょ。でもそんなに離れた場所までどうやって観測できるんだろう。 ソラ :それについては,2022 年から本格稼働しているジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が観 測史上最も遠い135 億光年離れた天体を発見するなど次々と新しい発見をしているよ。 ヒマリ:より距離の遠い天体を観測することで,より過去の天体の姿が分かるのなら,約138 億 光年離れた天体の観測ができればビッグバンの様子や初期の宇宙の姿も分かるんじゃない。 ソラ :いや。残念なことに宇宙誕生後約40 万年間の観測は不可能だと考えられているんだ。 宇宙誕生直後は高温・高密度の状態で,陽子や電子などの粒子はバラバラに飛び交って いて,光は電子に遮られていて直進できない状態だった。宇宙誕生から約40 万年後, 水素原子やヘリウム原子ができた時にはじめて光が直進できるようになったと考えられ ているよ。これを宇宙の晴れ上がりと呼んでいるよ。
問2 下線部1 光年は光が1 年間に進む距離について,1 光年は約何km か。光が1 秒間に進む 距離を3.0 × 105 km としたとき,最も適当なものを,次の1 ~4 のうちから一つ選べ。 ただし,1 日は8.64 × 104 秒である。
- 1 1.5 × 108 km1.5×10の8乗kmは地球から太陽までの距離(1天文単位)に近い値で、1光年よりはるかに短い距離です。
- 2 9.5 × 108 km桁が4つ足りません。1年の秒数は約3.15×10の7乗秒なので、かけると10の12乗の桁になります。
- 3 1.5 × 1012 km桁は合っていますが、3.0×3.15は9.45なので、先頭の数は1.5ではなく9.5になります。
- 4 9.5 × 1012 km3.0×10の5乗km×約3.15×10の7乗秒で、およそ9.5×10の12乗kmとなります。
解説
正解は4です。1光年は光が1年間に進む距離ですから、1秒間に進む距離に1年の秒数をかけて求めます。1日は8.64×10の4乗秒なので、1年は8.64×10の4乗×365で、およそ3.15×10の7乗秒です。これに光が1秒間に進む3.0×10の5乗kmをかけると、3.0×3.15=9.45なので、およそ9.5×10の12乗kmとなります。指数の計算では10の5乗と10の7乗をかけて10の12乗になる点をおさえましょう。桁を1つ間違えると大きくずれます。
出典:文部科学省ホームページ(https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shiken/kakomon/1411255_00011.htm)を加工して作成