問4 下線部標高8000 m を超える高さまで持ち上げられたについて,ヒマラヤ山…
造山運動に関する問1 ~問4 に答えよ。 ヒマラヤ山脈についてのドキュメンタリー番組を見たI君は,エベレスト山頂付近の地層で海 の生物と考えられている三葉虫やウミユリの化石が見られることを知った。そこで,なぜ世界で 一番高い山脈であるヒマラヤ山脈に海の生物の化石が見られるのか,ヒマラヤ山脈のでき方を調 べてみることにした。以下はその結果である。 【調べてみて分かったこと】 ・ 造山運動などの地殻変動は,プレートが動いているために起こるという考え方で説明がされて いる。図1 のようにヒマラヤ山脈は4000 万~5000 万年前ごろにインド・オーストラリアプ レート上のインド亜大陸とユーラシアプレート上のユーラシア大陸が衝突したことによって形 成された。 ・ヒマラヤ山脈には造山運動によってつくられた地質構造(図2 )が数多く見られる。 ・ かつてインド亜大陸とユーラシア大陸の間にあった海の堆積物が大陸の上にのり上げることに より,三葉虫やウミユリの化石を含む地層が陸上に上がり,その後も隆起を続けたことで標高 8000 m を超える高さまで持ち上げられた。 ・ インド・オーストラリアプレートは現在も年間約5 cm 移動しており,ヒマラヤ山脈の隆起も 年間数mm 程度で今も続いている。 図1 インド亜大陸の衝突の様子 (JAMSTEC の web サイトより作成, ⒸJAMSTEC) 図2 造山運動によって地層が力を受けて大きく 折れ曲がった構造 (http://www.museum.kyushu-u.ac.jp/publications/ special_exhibitions/PLANET/04/04-2.html より) ⒜ ⒝
問4 下線部標高8000 m を超える高さまで持ち上げられたについて,ヒマラヤ山脈は隆起を続 けているが,同時に侵食を受けて削られ今の姿になっている。2 つの大陸衝突直後の4000 万 年前のエベレスト山頂の標高が800 m であったと仮定し,現在のエベレスト山頂の標高を 8800 m とする。衝突当初から隆起量を年間2.0 mm で一定としたとき,衝突当初から現在 までの平均侵食量は何mm/年になるか。最も適当なものを,次の1 ~4 のうちから一つ選 べ。
- 1 0.12 mm/年0.12 mm/年では、削られた量がまったく足りません。
- 2 0.18 mm/年0.18 mm/年は、答えの10分の1にあたる値です。
- 3 1.2 mm/年1.2 mm/年では、現在の標高と計算が合いません。
- 4 1.8 mm/年72000000÷40000000=1.8 mm/年となります。
この問題は問題の図(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は4の1.8 mm/年です。4000万年のあいだに隆起した量は 2.0×40000000=80000000 mm、つまり80 kmです。実際に高くなったのは 8800-800=8000 m、つまり8000000 mmですから、差の72000000 mmが削られた量になります。1年あたりでは 72000000÷40000000=1.8 mm/年です。単位をミリメートルにそろえてから計算することが大切です。
出典:文部科学省ホームページ(https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shiken/kakomon/1411255_00007.htm)を加工して作成