問4 上の文中の カ , キ にあてはまる語句と数値の組合せとして正しいものはど…
図1 は,気柱の共鳴実験の装置である。長いガラス管の左側の管口の近くに発振器をつないだ スピーカーを置き,ガラス管の右側からピストンを差し込む。ピストンの位置やスピーカーから 出る音の振動数を変えて,ガラス管内の空気を共鳴させる。下の文は,共鳴実験を行う生徒たち と先生の会話である。問1 ~問6 に答えよ。 ガラス管 ピストン 発振器 スピーカー 図1 生徒A:先生,この装置で気柱の共鳴が起こる理由を説明していただけませんか。 先生 :ピストン側では,空気の分子が自由に振動できず,音波は ア 端による反射になり ます。スピーカー側では,空気の分子が自由に振動でき,音波は イ 端による反射 になります。このため,気柱の長さを変えて管内に ウ が生じると,音が大きくな ります。この現象が共鳴です。管内に ウ が生じているとき,ピストン側には節が, スピーカー側には腹が生じています。 先生 :では,実験してみましょう。ピストンの位置を管口から11 cm に固定し,スピーカー から出る音の振動数を少しずつ大きくしていきましょう。 生徒B:音が大きくなりました。発振器は684 Hz を示しています。 先生 :これが基本振動です。 生徒A:気温から音速は342 m/s ですから,波長は エ cm になりますね。 先生 :ピストンの管口からの長さは11 cm でしたね。このとき,節から腹までの長さとピス トンから管口までの長さを比較すると,腹は管口の少し外側にあることがわかっていま す。管口から管の外の腹までの長さは開口端補正と呼ばれています。管口付近の波形を 図で示すと,図2 のようになります。 生徒A:管の長さと波長から計算すると,開口端補正は オ cm ですね。 ガラス管 ピストン 腹 管口 図2 説明の通りになる事がわかりました。このときの管内の空 気に節と腹ができているのを確認することはできませんか。 先生 :図1 のピストンには,図3 のようにピストンと独立して動く 小さなマイクがついていて,ピストンを動かさずにマイク の位置だけを変える事ができます。共鳴しているとき,管 内の場所によって音の大きさが変わることを確認できます。 生徒A:そのマイクを使えば,図2 の腹ができている管口付近では 空気の振動が大きいので音が大きく,節ができているピストン付近の空気は振動しない ので,音が小さくなることが確認できるのですね。 先生 :それでは実験で確かめましょう。 A さんとB さんは実験を行い,縦軸に音の大き さを,横軸にマイクの位置を取り,破線をピストン の位置としてグラフを描くと図4 のようになり,A さんの予想とは異なるものになった。 生徒A:おかしいなあ。図4 のグラフでは,節と腹 の音の大きさが,予想とは逆になっている。 先生 :A さんの予想とは逆の結果がでましたね。 このマイクで調べると図4 のように密度変化の大きい カ の位置で音は大きくなり ます。実は人の耳もこのマイクと同じ性質であることがわかっています。ピストンの位 置を変えずに,振動数を変えてさらに調べてみませんか。この装置は片方がピストンで 閉じられた閉管なので,振動数を大きくすると次に共鳴するのは キ 倍振動の 2052 Hz です。この場合のグラフも描きましょう。
問4 上の文中の カ , キ にあてはまる語句と数値の組合せとして正しいものはどれ か。次の1 ~4 のうちから一つ選べ。
- 1 カ:節 キ:2節は正しいものの、閉管では2倍振動では共鳴しません。
- 2 カ:腹 キ:2密度変化が大きいのは腹ではなく節の位置です。
- 3 カ:節 キ:3密度変化が大きいのは節で、閉管の次の共鳴は3倍振動です。
- 4 カ:腹 キ:3倍数は正しいものの、密度変化が大きいのは節のほうです。
この問題は問題の図(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は3です。気柱の中では、変位が最も小さい節の位置で空気の密度変化が最も大きくなります。このマイクは密度の変化を捉えるので、カには節が当てはまります。また片側が閉じた閉管では、基本振動の次に共鳴するのは3倍振動です。実際、684 Hz の3倍は2052 Hz となって文中の数値と合うので、キには3が入ります。
出典:文部科学省ホームページ(https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shiken/kakomon/1411255_00017.htm)を加工して作成