問5 会話4 の オ に入る語句として正しいものはどれか。次の1 ~4 のうちか…
問1 ~問6 に答えよ。 図1 ,図2 のように,水平面からの高さがh となる斜面上の点A,点C から,質量m の物体 を初速度0 で滑らせた。物体が水平面上の点B,点D を通過するときの運動について,会話1 のように生徒と先生が話をしている。 B D 図1 図2 会話1 先生:まず,図1 について,点A と点B での物体の力学的エネルギーを考えてみましょう。重 力による位置エネルギーの基準面を水平面とし,重力加速度の大きさをg としましょう。 生徒:点A での物体の重力による位置エネルギーはmgh,点B での物体の速さをv とすると, 点B での物体の運動エネルギーは mv 2 となります。 先生:その通りです。では,斜面との摩擦の影響は無視し,力学的エネルギー保存の法則を用い て,点B での速さv を求めてみましょう。 生徒:v = ア と表すことができます。 先生:その通りです。では,図2 のように斜面の傾斜を変え,物体を点C から滑らせたときは, どうなるでしょうか? 生徒:図2 のときの力学的エネルギー保存の法則の式は,図1 のときと同じ式になります。また, 仕事と運動エネルギーの関係で考えると,図2 のときの点C から点D までの イ は, 図1 のときの点A から点B までと同じなので,点D での速さは変わらず ア になる と思います。 会話1 の内容を確かめるために,図3 のように,生徒が身近なものを用いた実験を考えた。会 話2 ,会話3 のように生徒と先生が話をしている。 100 円玉 図3 会話2 生徒:プリントをはさむバインダーの裏面を斜面にして,100 円玉を実際に滑らせてみます。 先生:グッドアイデアですね。でも,実際にはバインダーと100 円玉の間には動摩擦力が生じま すが,動摩擦力の影響はどのように考えましょうか? 生徒:100 円玉の質量をm,100 円玉の斜面を下る加速度の大きさをa,重力加速度の大きさを g,斜面と物体の間の動摩擦係数を '1 μ ,バインダーと机の間の角度をθ として,運動方 程式を立てて加速度を考えてみようと思います。物体の運動方程式はma = ウ と表 すことができます。 先生:この運動方程式は両辺に質量m があるので,両辺を質量m で割ると加速度a の式の中に 質量m がなくなります。つまり,質量を変えても加速度は変わらないということがわか りますね。 生徒:実験をして確かめてみますが,質量以外の条件は揃える必要があると思います。 先生:そうですね。斜面の角度が変わらないようにしっかり固定しましょう。あとは,質量だけ を変えられる工夫が必要ですね。 生徒:それなら,ペットボトルのキャップの中にちょうど100 円玉が入るので,入れる枚数を変 えれば,質量を変えて実験ができると思います。 先生:素晴らしい!ナイスアイデアですね。この方法なら エ 。 図4 のように,ペットボトルのキャップの中に100 円玉を1 枚入れた場合と5 枚入れた場合で それぞれ実験を行い,質量を変えても加速度は変わらないことを確かめようと会話4 のように生 徒と先生が話をしている。 100 円玉を入れたペットボトルのキャップ 図4 会話4 先生:質量を変えても斜面上の物体の加速度は変わらないことを確かめるには,何を測定すれば 良いかわかりますか? 生徒:加速度は オ と定義できるから,最下点での速さが同じになることを確かめれば良い と思います。つまり,100 円玉を1 枚入れた場合と5 枚入れた場合で,最下点での速さが 同じになるはずなので,最下点での速さを測定して比較すればいいですね。 先生:でも,スピード計測器がありませんね。 生徒:それでは,最下点からの水平面で静止するまでの移動距離を測定することでも,物体の加 速度が変わらないことを確かめられますよね。 先生:そうですね。やってみましょう。 生徒:100 円玉を1 枚入れた場合と5 枚入れた場合について,それぞれ5 回ずつ実験を行ってみ ます。
問5 会話4 の オ に入る語句として正しいものはどれか。次の1 ~4 のうちから一つ選べ。
- 1 単位時間あたりの速度の変化加速度は、単位時間あたりの速度の変化として定義されます。
- 2 単位時間あたりの移動距離単位時間あたりの移動距離は、加速度ではなく速度の定義です。
- 3 単位時間あたりの運動エネルギーの変化エネルギーの変化を時間で割った量は仕事率にあたります。
- 4 単位時間あたりの位置エネルギーの変化位置エネルギーの変化の割合も、加速度の定義ではありません。
この問題は問題の図(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は1です。加速度は、速度が単位時間あたりにどれだけ変わったかを表す量です。したがってオには「単位時間あたりの速度の変化」が当てはまります。単位時間あたりの移動距離は速度の定義なので当てはまりません。また運動エネルギーや位置エネルギーの変化は、仕事率にあたる考え方であり、加速度とは別のものです。速度と加速度の定義を区別しておきましょう。
出典:文部科学省ホームページ(https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shiken/kakomon/1411255_00013.htm)を加工して作成