次回の研修会は、カンピロバクター・ジェジュニを原因とした食中毒予防を目的に実施す…
K 特定給食施設に勤務する管理栄養士である。K 特定給食施設では、食中毒予防のため、調理従事者に向けた衛生研修会を毎月実施している。この研修会では、わが国での発生件数、患者数が多い食中毒を取り上げ、K 特定給食施設におけるインシデントと関連づけて、衛生管理の教育を行ってきた。
次回の研修会は、カンピロバクター・ジェジュニを原因とした食中毒予防を目的に実施することになった。研修会で取り上げるインシデントである。最も適切なのはどれか。1つ選べ。
- ⑴ 検収記録簿に、鶏肉が12℃で納品された記録があった。納品温度の問題は重要ですが、カンピロバクターは低温でも死滅しません。
- ⑵ 下処理室の器具用の消毒保管庫が、70℃に設定されていた。消毒保管庫の温度設定の問題で、二次汚染の事例としては直接的ではありません。
- ⑶ フライヤーに鶏肉を投入する調理従事者が、使用後の手袋をフライヤー脇の調理台に放置した。生の鶏肉に触れた手袋を介して調理台を汚染する、二次汚染の典型例です。
- ⑷ 加熱後の鶏の照り焼きを温蔵庫に入れ忘れた。温蔵の問題は他の菌の増殖に関わるもので、この菌の予防とは異なります。
解説
正解は⑶です。カンピロバクターは鶏肉に付着していることが多く、加熱すれば死滅しますが、生の鶏肉に触れた手袋や器具を介して他の食品を汚染することが問題になります。使用後の手袋を調理台に放置する行為は、まさにこの二次汚染につながります。原因菌ごとに、どの経路で汚染が広がるのかを押さえて事例を選びましょう。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_17056.html)を加工して作成