A さん(77 歳、男性)は妻(80 歳)と2 人で暮らしている。5 年前に認知…
A さん(77 歳、男性)は妻(80 歳)と2 人で暮らしている。5 年前に認知症と診断dementiaされた。最近、A さんが妻の介助を拒否し、怒鳴ることが多くなったため、通所介護を利用するようになった。通所施設の看護師が入浴を勧めると「今日はやめておく」「今は忙しくて時間がない」と答えた。A さんへの看護師の対応で適切なのはどれか。
- ⑴ 今後は全身清拭を行う。本人の意向を確認しないまま全身清拭に切り替えることは、拒否の理由に向き合わない対応です。
- ⑵ 浴槽の使い方を説明する。浴槽の使い方が分からず拒んでいるとは限らず、説明だけでは拒否の理由に応じた対応とはいえません。
- ⑶ 自宅で入浴することを勧める。自宅での入浴を勧めることは、通所施設での入浴支援という本来の課題に向き合う対応にはなりません。
- ⑷ 時間をおいてから再度入浴を勧める。時間をおいてから改めて声をかけることで、本人の気持ちが変化し受け入れやすくなることが期待できます。
解説
正解は⑷です。認知症のある高齢者が入浴を拒む背景には、そのときの気分や体調、状況の捉え方など様々な理由が考えられ、無理に勧めると本人の不安や抵抗を強めてしまうことがあります。時間をおいてから改めて声をかけることで、本人の気持ちが変化し、受け入れやすくなることが期待できます。すぐに清拭に切り替えたり、使い方の説明を加えたり、自宅での入浴を勧めたりすることは、本人がそのとき拒否している理由に向き合わないまま対応を変えるものであり、優先される対応とはいえません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-03_04_05.html)を加工して作成