A さんは術後5 日に経口摂取が開始となり、流動食、粥食を経て、術後2 週には普…
A さんは術後5 日に経口摂取が開始となり、流動食、粥食を経て、術後2 週には普通食を1 日6 回に分けて食べるようになった。食事については「すぐおなかがいっぱいになって、入っていかない感じなんだよね。食べ物を少しずつ口に入れる習慣がついたな」と言いながら、各食50~70 % を摂取していた。A さんの退院時の食事指導で適切なのはどれか。
- ⑴ 「よくかんでから飲み込んでください」食道切除後は一度に多く食べられないため、よくかんでゆっくり飲み込むことが逆流や誤嚥の予防に役立ちます。
- ⑵ 「食後は早く横になって休んでください」食後すぐに横になると食道への逆流のリスクが高まるため、しばらく座位を保つよう指導するのが基本です。
- ⑶ 「退院後は間食をせずに3 食の食事量を確保してください」食道の容量が小さくなっているため、1回の食事量を減らし回数を増やす分割食が勧められ、間食を禁じて3食にまとめる方法は適していません。
- ⑷ 「飲み込みにくいときは、お茶や汁物で流し込むといいです」次の文を読み97~99 の問いに答えよ。A さん(60 歳、女性、会社員)は15 年前に糖尿病と診断され血糖降下薬を服用してdiabetes mellitusいた。その後、微量のアルブミン尿が出現し、腎機能は徐々に悪化したため、10 年前からインスリン療法が開始された。A さんは外来受診時に労作時の息切れを訴えており、肺野の水泡音と下肢の浮腫が認められ、精査加療目的で入院した。入院時は、身長155 cm、体重65 kg で1 か月前から5 kg 増加している。体温36.3 ℃、呼吸数28/分、脈拍82/分、血圧160/82 mmHg であった。血液検査データは、Hb 8.5 g/dL、HbA1c 8.5 %、アルブミン3.1 g/dL、クレアチニン3.5 mg/dL、K 4.0 mEq/L で、推算糸球体濾過量〈eGFR〉は15 mL/分/1.73 m² であった。汁物などで流し込む食べ方は誤嚥や早期の飽満感を招きやすく、勧められる方法ではありません。
解説
正解は⑴です。食道切除後は胃を用いて再建されるため一度に多くの量を摂取しにくく、よくかんでゆっくりと飲み込むことが逆流や誤嚥を防ぐうえで重要です。食後すぐに横になることや汁物で流し込む食べ方は逆流や早期の飽満感を招きやすく、間食を禁じて3食にまとめることも適した方法ではありません。少量頻回の食事を続けながら、時間をかけて食べる習慣を保つことが大切です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-03_04_05.html)を加工して作成