退院2 か月後、訪問看護師が訪問するとA さんの長男から「最近、父がよく話してく…
退院2 か月後、訪問看護師が訪問するとA さんの長男から「最近、父がよく話してくれるようになったが、言いたいことが伝わらずイライラしていることがある。どう対応していいかわからない」と相談があった。A さんとのコミュニケーションについて、家族への助言で適切なのはどれか。
- ⑴ 「A さんに何度も聞き返しましょう」聞き返しを繰り返すことはAさんに負担や苛立ちを与えるおそれがあり、適切な対応とはいえません。
- ⑵ 「A さんが言い間違えたときは訂正しましょう」言い間違いをそのつど訂正することはAさんの自尊心を傷つけ、話す意欲を低下させるおそれがあります。
- ⑶ 「A さんに短くわかりやすい言葉で話しかけましょう」短く分かりやすい言葉で話しかけることは、言葉の表出に困難がある高齢者への基本的な関わり方です。
- ⑷ 「A さんの表情よりも言葉での表現を大事にしましょう」次の文を読み94~96 の問いに答えよ。A さん(56 歳、男性、会社員)は胸部食道癌と診断され、開胸開腹下で食道切除再thoracic esophageal cancer建術を受けることになった。病状と手術の説明を聞き「酒もほとんど飲まないのに、食道癌になっちゃうんですesophageal cancerね」と落ち込んだ様子で「早くよくなりたい。20 歳から毎日20 本吸っていたタバコも手術が決まってやめました」と話した。身体所見: 身長168 cm、体重54 kg、BMI 19。血液所見: Hb 13.6 g/dL、Ht 41.4 %、血小板数28 万/μL、プロトロンビン時間11秒、総蛋白6.2 g/dL、アルブミン3.8 g/dL、空腹時血糖102 mg/dL、HbA1c 4.8 %。呼吸機能所見: %VC 78 %、FEV1% 67 %。言葉だけでなく表情などの非言語的な情報も合わせて読み取ることが、意思疎通の面で重要になります。
解説
正解は⑶です。言葉の理解や表出に困難を抱える高齢者とのコミュニケーションでは、短く分かりやすい言葉で話しかけることが基本とされています。聞き返しや言い間違いの訂正を繰り返すことは本人の負担や苛立ちにつながりやすく、言葉だけでなく表情など非言語的な情報も合わせて読み取る姿勢が大切です。家族にも同様の関わり方を伝えることでイライラの軽減が期待できます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-03_04_05.html)を加工して作成