A さん(89 歳、女性)は災害によって自宅が損壊し、避難所で生活を始めた。看護…
A さん(89 歳、女性)は災害によって自宅が損壊し、避難所で生活を始めた。看護師が面談を行うと「食欲がない。横になっても眠れず、すぐに目が覚めてしまう」と話し、元気がない様子である。避難所ではトイレと食事以外はほとんど動かずに過ごしている。A さんには被災前の通院歴はなく、日常生活動作〈ADL〉は自立している。看護師の対応で優先度が高いのはどれか。
- ⑴ 頑張るように言葉をかける。「頑張るように」という声かけは本人を追い詰め、正常な反応である気持ちを否定することにつながるため適切ではありません。
- ⑵ 直ちに入院できる病院を探す。ADLは自立しており通院歴もなく、直ちに入院を要するほどの緊急性を示す所見ではありません。
- ⑶ 軽い運動ができるように環境を整える。ほとんど動かずに過ごしていることによる生活不活発病を防ぐため、軽い運動ができる環境を整えることが優先されます。
- ⑷ 睡眠薬の処方について医師と相談する。不眠に対していきなり薬物療法を検討するのではなく、まず活動性を保つ非薬物的な支援を優先すべきです。
解説
正解は⑶です。Aさんは食欲不振や不眠がありながらもADLは自立しており、避難所ではトイレと食事以外ほとんど動かずに過ごしています。高齢者がこのように動かない状態が続くと、生活不活発病(廃用症候群)や深部静脈血栓症などの身体機能低下を招く危険があります。まずは軽い運動ができるよう環境を整え、活動性の低下を防ぐことが優先度の高い対応です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-03_04_05.html)を加工して作成