発災日後、B さん72 歳、男性!が救護所を訪れた。地震で自宅が半壊したため…
発災日後、B さん72 歳、男性!が救護所を訪れた。地震で自宅が半壊したため、妻と避難所で生活している。B さんは、左胸部から左腋窩にかけてピリピリとした持続する痛みを訴えた。看護師が観察すると、痛みの部位に沿って水疱を伴う浮腫性紅斑が確認できた。体温36.5 ℃、呼吸数12/分、脈拍66/分、血圧126/80mmHg。看護師がB さんに行う観察で優先度が高いのはどれか。
- ⑴ 痛みの持続時間を問診する。痛みの評価は必要ですが、持続時間の問診は緊急度や周囲への対応を判断する情報としては優先度が下がります。
- ⑵ 週間の睡眠状況を問診する。睡眠状況は免疫の低下の背景を知るうえで参考になりますが、いま優先して確認すべき観察項目ではありません。
- ⑶ 痛みが限局しているか触診する。範囲の確認は必要ですが、水疱に触れると内容物を介して感染を広げるおそれがあります。まず視診で広がりを確認します。
- ⑷ 全身性の浮腫性紅斑か視診する。皮疹が一つの神経の領域を越えて全身に広がっていれば汎発性の帯状疱疹であり、重症で空気感染への対策も必要になります。集団生活の場では優先して確認します。
- ⑸ ステロイド薬の長期投与の有無を問診する。ステロイド薬の長期投与は免疫低下の要因として重要な情報ですが、まず皮疹の広がりを確認して緊急度と必要な対応を判断します。
解説
正解は⑷です。片側の胸部から腋窩にかけて、神経の走行に沿ってピリピリした痛みと水疱を伴う浮腫性紅斑がみられることから、帯状疱疹が考えられます。通常は一つの神経の領域に限られますが、免疫のはたらきが低下していると全身に広がる汎発性の帯状疱疹となることがあり、その場合は重症であるうえに空気感染への対策が必要になります。避難所という集団生活の場では影響が大きいため、皮疹が全身に広がっていないかを視診で確認することが優先されます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-03_04_05.html)を加工して作成