A さんは、経過を観察するため入院となった。入院日、A さんの全身状態は改善し…
A さんは、経過を観察するため入院となった。入院日、A さんの全身状態は改善し、食事が開始された。A さんは歩行時にふらつきがあるため、看護師が見守ることになった。看護師はベッドから離れるときは、ナースコールを押すようにA さんに説明した。そのときA さんは「忘れずにできるかしら」と呟いた。しばらくすると、A さんが人で移動しているところを看護師が発見した。A さんへの対応で適切なのはどれか。
- ⑴ ヒッププロテクターを使用する。ヒッププロテクターは転倒したときの骨折を軽くする手段で、転倒そのものを防ぐものではありません。まず助けを呼べるようにすることが先です。
- ⑵ ベッドサイドに車椅子を設置する。見守りが必要な段階で車椅子を近くに置くと、1人で移乗しようとして転倒する危険が高まります。適切な対応ではありません。
- ⑶ ナースコールが目立つように目印をつける。ナースコールに目立つ目印をつけ、手の届く決まった位置に固定することで、助けを呼べる可能性が高まります。認知機能に合わせた工夫です。
- ⑷ 爪先が床につくようにベッドの高さを調整する。ベッドの高さは足底が床にしっかりつくように調整します。爪先だけがつく高さでは立ち上がりが不安定になり危険です。
解説
正解は⑶です。Aさんは認知機能の低下があり、ナースコールを押すよう説明されても「忘れずにできるかしら」と不安を述べていますので、ナースコールを見つけやすく分かりやすくする工夫が有効です。目立つ目印をつけ、手の届く決まった位置に固定し、押し方を実際に一緒に確かめておくことで、助けを呼べる可能性が高まります。あわせて訪室の間隔を短くし、離床の動きを早く把握できるようにするなど、環境と関わりの両面から転倒を防ぐ工夫を組み合わせます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-03_04_05.html)を加工して作成