A さんは術後から、これまでにはなかった勃起障害が出現した。A さんのテストステ…
A さんは術後から、これまでにはなかった勃起障害が出現した。A さんのテストステロン値は13.5 pg/mL50 歳代の基準値:4.6〜19.6 pg/mL!であった。A さんの勃起不全の原因で考えられるのはどれか。erectile dysfunction
- ⑴ 性ホルモン分泌の低下テストステロン値は50歳代の基準値の範囲内にあり、性ホルモンの分泌の低下では説明できません。
- ⑵ 神経損傷骨盤内を広く操作する手術により、勃起にかかわる骨盤内の自律神経が損傷されることがあります。術後に新たに現れた経過と一致します。
- ⑶ 糖尿病diabetes mellitus血糖102mg/dL、HbA1c 5.4%と糖代謝は正常で、糖尿病はありません。神経や血管の障害による原因とは考えられません。
- ⑷ 喫 煙次の文を読み100〜102 の問いに答えよ。A さん80 歳、女性!は、アパートの階に人で暮らしている。半年前に軽度のAlzheimer¹アルツハイマー¼型認知症と診断され、抗認知症薬の内服治療を開始しAlzheimer diseaseた。要支援の認定を受けている。A さんが屋内でぐったりしているのを訪問した近所の人が発見し、救急搬送された。来院時のバイタルサインは、体温36.5 ℃、呼吸数20/分、脈拍92/分、血圧130/82 mmHg で、皮膚に軽度の発汗がみられた。頭痛や吐き気はなかった。看護師がA さんに状況を聞くと、最近は食欲がなく、食べたり飲んだりしていなかったし、昨日は排尿回数も普段より少なかったと話した。喫煙は血管の障害を通じて危険因子となりますが、手術の後に新たに現れたという時期の一致からは、手術による神経の損傷が考えられます。
解説
正解は⑵です。テストステロン値は50歳代の基準値の範囲内にあり、血糖とHbA1cも正常ですので、ホルモンの不足や糖尿病による神経・血管の障害では説明できません。膀胱全摘出術では骨盤内を広く操作するため、勃起にかかわる骨盤内の自律神経が損傷されることがあり、手術の後に新たに勃起障害が現れたという経過は、これによるものと考えられます。あらかじめ起こりうることとして説明し、術後は本人の思いを受け止めて相談できる場につなぐことが大切です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-03_04_05.html)を加工して作成