術後週。A さんは杖歩行の練習をしている。見守りをする看護師に「早く家に帰りた…
術後週。A さんは杖歩行の練習をしている。見守りをする看護師に「早く家に帰りたいけど、また転びそうで怖いし、元のように歩ける自信がない」と話した。A さんへの声かけで最も適切なのはどれか。
- ⑴ 「リハビリテーションの回数をもっと増やしましょう」不安の訴えに応えずに訓練量を増やすよう促す言葉で、負担と気持ちの重さを増やしてしまいます。まず思いを受け止めることが必要です。
- ⑵ 「カルシウムを多く含んだ食品を摂りましょう」カルシウムの摂取は骨の健康を保つうえで大切ですが、歩ける自信がないという今の不安に応える言葉にはなっていません。
- ⑶ 「少しずつ歩けるようになってきていますよ」できるようになってきていることを具体的に伝えることで、本人が回復を実感でき、自己効力感が高まって不安がやわらぎます。
- ⑷ 「退院先は介護老人保健施設にしましょう」次の文を読み103〜105 の問いに答えよ。A さん76 歳、男性!は妻72 歳!と人で暮らしている。ベッドからトイレに起きようとしたところ右上下肢にしびれと脱力感があり、動けなくなったため救急車で来院した。頭部CT で左中大脳動脈領域のラクナ梗塞と診断され、緊急入院し血栓溶解lacunar infarction療法が施行された。既往歴:53 歳で高血圧症と診断され内服治療を継続している。hypertension生活歴:60 歳まで食品会社に勤務していた。入院時の身体所見:身長168 cm、体重65 kg、体温37.2 ℃、呼吸数20/分、脈拍78/分、整、血圧210/88 mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度?SpO2C97 %room air!、右上下肢麻痺を認めた。入院時の検査所見:白血球3,600/μL、赤血球420 万/μL、Hb 11.2 g/dL、総蛋白6.2g/dL、アルブミン3.6 g/dL、空腹時血糖108 mg/dL、CRP 0.1mg/dL。家に帰りたいという本人の意向を確認せずに退院先を決める発言であり、自己決定の尊重という点で適切ではありません。
解説
正解は⑶です。Aさんは家に帰りたいという思いと、また転ぶのではないかという恐れ、元のように歩ける自信のなさを同時に語っています。このような場面では、実際にできるようになってきていることを具体的に伝え、本人が自分の回復を実感できるようにすることが、自己効力感を高め、不安をやわらげる助けになります。訓練量を増やすよう促したり、本人の意向を確認せずに退院先を決める発言は、不安に応えていないだけでなく、自己決定の尊重という点でも適切ではありません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-03_04_05.html)を加工して作成