術後日。午前中に看護師がA さんのバイタルサインを測定しているときは眠っていた…
術後日。午前中に看護師がA さんのバイタルサインを測定しているときは眠っていた。昼食後に看護師が訪室すると、A さんは多弁で、落ち着かない様子がみられた。看護師のA さんへの対応で適切なのはどれか。つ選べ。
- ⑴ 医師に抗不安薬の処方を依頼する。薬剤はかえってせん妄を悪化させたり、ふらつきによる転倒を招くことがあります。まず原因となる身体の不快や環境の要因を取り除くことが優先されます。
- ⑵ ベッド上で安静に過ごしてもらう。ベッド上での安静は活動性を下げ、昼夜のリズムをさらに乱してせん妄を悪化させます。安全を確保しながら離床を進める方が適切です。
- ⑶ 膀胱留置カテーテルを抜去する。膀胱留置カテーテルは不快感や行動の制限、感染のもとになりせん妄の誘因となります。尿の流出も良好で全身状態が安定しているため、医師と相談して早期に抜去します。
- ⑷ ベッド周囲をカーテンで囲む。カーテンで囲むと周囲の様子が分からなくなり、見当識が保てずにせん妄を悪化させます。時計やカレンダーが見える環境を整える方が適切です。
- ⑸ 補聴器の装着を確認する。難聴があり補聴器を使用しているため、聞こえないことが見当識の低下やせん妄の誘因になります。装着を確認し、聞こえる状態を整えることが大切です。
解説
正解は⑶と⑸です。日中に眠りがちで、そのあと多弁になり落ち着かないという昼夜の逆転を伴う変化は、術後のせん妄を疑う所見です。せん妄への対応の基本は、原因となっている身体の不快や感覚の遮断を取り除くことですので、不快感や行動の制限、感染のもとになる膀胱留置カテーテルは、尿の流出が良好で全身状態も安定していることから医師と相談して早期に抜去します。あわせて難聴のあるAさんには補聴器の装着を確認し、聞こえる状態を整えて見当識を保つ支援を行います。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-03_04_05.html)を加工して作成