A さんの術後の経過は良好で、退院した。その後の外来受診で「下痢をすることが多い…
A さんの術後の経過は良好で、退院した。その後の外来受診で「下痢をすることが多いです」という訴えがあった。下痢を予防するために控えるもので正しいのはどれか。
- ⑴ 塩 分塩分の摂取は血圧の管理では重要ですが、胆汁のはたらきとは関係がなく、胆囊摘出後の下痢の原因にはなりません。
- ⑵ 脂 質胆囊を摘出すると胆汁をためて濃縮する働きが失われ、脂肪の消化・吸収が不十分になって下痢を起こしやすくなります。脂質を控えることが予防につながります。
- ⑶ 糖 質糖質の消化には胆汁は関与しません。膵液や腸の酵素によって分解されるため、胆囊摘出後の下痢の原因にはなりません。
- ⑷ 蛋白質次の文を読み97〜99 の問いに答えよ。A さん50 歳、女性、会社員!は、職場で激しい頭痛を訴えて倒れ、意識を失って、救急搬送された。救命救急センター到着時のバイタルサインは、体温36.7 ℃、呼吸数20/分、脈拍88/分、血圧168/88 mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度?SpO2C98 %room air!であった。閉眼していたので、大声で話しかけると開眼したが、すぐに閉眼して眠り込んでしまう。蛋白質の消化にも胆汁は関与しません。回復に必要な栄養素でもあり、制限する対象にはなりません。
解説
正解は⑵です。胆囊は肝臓でつくられた胆汁をためて濃縮し、食事のときにまとめて腸へ送り出す役割を担っています。胆囊を摘出するとこのはたらきが失われ、脂肪の多い食事をとったときに胆汁が十分に間に合わず、脂肪の消化・吸収が不十分になって下痢を起こしやすくなります。したがって脂質を控えることが下痢の予防につながります。多くは時間の経過とともに慣れていきますので、少量ずつ回数を分けてとるなどの工夫もあわせて助言します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-03_04_05.html)を加工して作成