同種造血幹細胞移植の前に行われる全身放射線照射の目的はどれか。つ選べ。
同種造血幹細胞移植の前に行われる全身放射線照射の目的はどれか。つ選べ。
- ⑴ 感染の予防前処置により骨髄のはたらきが抑えられ、むしろ感染しやすい状態になります。感染予防は照射の目的ではなく、照射後に必要となる看護の課題です。
- ⑵ 拒絶反応の防止患者自身の免疫のはたらきを抑えることで、移植されたドナーの造血幹細胞が拒絶されずに生着できるようにします。照射の重要な目的の一つです。
- ⑶ 抗癌薬の活性化放射線に抗癌薬を活性化する作用はありません。前処置では大量の抗癌薬と照射を組み合わせますが、薬を活性化させるためではありません。
- ⑷ 腫瘍細胞の根絶体内に残っている腫瘍細胞を根絶して再発を防ぐことは、全身放射線照射の主要な目的の一つです。
- ⑸ 移植片対宿主病?GVHDCの予防graft-versus-host disease移植片対宿主病はドナーのリンパ球が患者の組織を攻撃する反応で、移植後に免疫抑制薬などで予防・治療します。移植前の照射で防げるものではありません。
解説
正解は⑵と⑷です。同種造血幹細胞移植の前に行う全身放射線照射は前処置の一部で、目的は二つあります。一つは体内に残っている腫瘍細胞を根絶して再発を防ぐこと、もう一つは患者自身の免疫のはたらきを抑えて、移植されたドナーの造血幹細胞が拒絶されずに生着できるようにすることです。一方で骨髄のはたらきが強く抑えられるため感染しやすくなり、また移植片対宿主病は移植後に免疫抑制薬などで予防・治療するものですので、これらは照射の目的ではありません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-03_04_05.html)を加工して作成