A さんはR-CHOP 療法終了後も嘔気・嘔吐が続き、制吐薬の追加投与を受けた。…
A さんはR-CHOP 療法終了後も嘔気・嘔吐が続き、制吐薬の追加投与を受けた。治療後日、「やっと楽になって食事が摂れるようになったけど、やっぱりつらかった。思い出すだけでも気持ち悪くなります」と話している。A さんの次回のR-CHOP 療法において、嘔気・嘔吐への対応で適切なのはどれか。
- ⑴ 日1,000 mL の水分摂取水分摂取は脱水の予防として大切ですが、それだけで嘔気・嘔吐を防ぐことはできません。予測性の嘔気への対応にはなりません。
- ⑵ 治療前日の夕食の中止前日の夕食を中止しても嘔気は防げず、体力と栄養状態を損ないます。治療を続けるうえで不利になります。
- ⑶ 治療前の制吐薬の投与治療前から制吐薬を確実に投与して嘔気を起こさせないことが、予測性の嘔気も含めた対応として最も適切です。
- ⑷ 抗癌薬の減量次の文を読み97〜99 の問いに答えよ。A さん71 歳、女性!は夫と10 年前に死別し、人で暮らしている。息子は結婚して他県に住んでいる。A さんは、か月前に脳梗塞を発症して要介護となり、介cerebral infarction護老人保健施設に入所した。A さんは老人性白内障があるがADL に支障はなく、認知機能やコミュニケーショsenile cataractンに問題はない。食事は自力で摂取できる。紅茶が好きで、毎日カップ、杯は飲んでいる。我慢できない強い尿意があり尿が漏れてしまうため、下着に尿取りパッドを付けている。トイレには自力で移動でき、下着やズボンの上げ下ろしは自立している。排便は日に回である。抗癌薬の減量は治療の効果を下げるおそれがあります。まず制吐薬などの支持療法を十分に行うことが優先されます。
解説
正解は⑶です。Aさんは「思い出すだけでも気持ち悪くなります」と話しており、前回の強い嘔気・嘔吐の経験によって、治療を思い浮かべるだけで症状が出る予測性(予期性)の嘔気が生じています。この場合、次回は治療の前から制吐薬を確実に投与し、嘔気を起こさせないことが最も重要な対応になります。抗癌薬の催嘔吐リスクに応じた制吐薬の組み合わせや、不安を和らげる関わりも有効です。水分摂取だけでは症状を防げず、前日の夕食を中止すると体力と栄養が損なわれ、抗癌薬の減量は治療の効果を下げるため支持療法を優先します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-03_04_05.html)を加工して作成