術後3日、A さんの全身状態は改善し、読書をして過ごしている。A さんの術後の合…
次の文を読み91〜93 の問いに答えよ。A さん(49 歳、女性)は、これまで在宅勤務でほとんど外出することがなく、BMI33 であった。A さんは久しぶりの出勤の際に転倒し、右大腿骨頸部骨折と診断され、右人工股関節置換術を受けることになった。
術後3日、A さんの全身状態は改善し、読書をして過ごしている。A さんの術後の合併症を予防する適切な肢位はどれか。
- ⑴ 外旋外旋させることは脱臼を防ぐ肢位ではありません。術式によっては外旋が脱臼を招く方向になるため、保持すべき肢位としては適切ではありません。
- ⑵ 外転外転位を保つことで内転による脱臼を防げるため、術後の合併症予防に適した肢位です。
- ⑶ 内旋内旋は後方から進入する術式で脱臼を招く危険な方向です。屈曲や内転と組み合わさるとさらに危険が高まります。
- ⑷ 内転内転は人工股関節が外れる方向であり、脱臼の原因になります。外転枕を用いて内転を防ぐ必要があります。
解説
正解は⑵です。人工股関節置換術後は人工関節の脱臼が重要な合併症で、後方から進入する術式では股関節の過度な屈曲、内転、内旋が組み合わさったときに脱臼が起こりやすくなります。そのため下肢は外転位を保ち、両膝の間に外転枕を置いて内転しないようにします。読書などで長く座って過ごすときも、深く沈み込む椅子を避け、股関節の屈曲が深くなりすぎないよう配慮します。脚を組む、横座りをする、しゃがみ込む、体をひねって後方の物を取るといった動作は脱臼を招くため避けるよう指導します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-03_04_05.html)を加工して作成