乳房について正しいのはどれか。
乳房について正しいのはどれか。
- ⑴ 月経前に乳房が張りやすいのはエストロゲンの影響である。月経前に乳房が張りやすいのは主にプロゲステロンの影響によるものです。エストロゲン単独の作用として説明するのは適切ではありません。
- ⑵ 乳腺周囲の平滑筋はオキシトシンによって弛緩する。オキシトシンは乳腺の筋上皮細胞を収縮させて乳汁を押し出す射乳反射を起こします。弛緩させるという説明は作用が逆です。
- ⑶ 乳腺はアポクリン汗腺が変化したものである。乳腺は皮膚の付属器であるアポクリン汗腺が発生の過程で変化して生じた腺です。
- ⑷ 乳房は褐色脂肪組織である。乳房を構成するのは白色脂肪組織です。褐色脂肪組織は新生児の頸部や肩甲間部などにみられ、熱産生を担う組織で乳房とは異なります。
- ⑸ 乳管は乳汁を産生する。乳汁を産生するのは腺房を構成する腺上皮細胞です。乳管は産生された乳汁を乳頭まで運ぶ通路であり、産生の場ではありません。
解説
正解は⑶です。乳腺はアポクリン汗腺(腋窩などにみられる汗腺)が発生の過程で変化して生じた器官であり、皮膚の付属器に由来する腺です。このため乳頭周囲にはアポクリン汗腺に近い性質をもつ腺も存在します。月経前に乳房が張りやすいのは主に黄体から分泌されるプロゲステロンの影響で、乳腺の腺房や間質に水分が保たれるためです。オキシトシンは乳腺の筋上皮細胞を収縮させて射乳を起こし、弛緩させるわけではありません。乳汁を産生するのは腺房の腺上皮細胞で、乳管はそれを乳頭まで運ぶ通路です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-03_04_05.html)を加工して作成