高齢者の歩行時につまずきが見られる場合、筋力低下が考えられる筋肉はどれか。
高齢者の歩行時につまずきが見られる場合、筋力低下が考えられる筋肉はどれか。
- ⑴ 大殿筋大殿筋は股関節を伸展させ、立ち上がりや歩行時の体幹の支持に働きます。低下すると立ち上がりが困難になりますが、つま先の持ち上げには直接関与しません。
- ⑵ 前脛骨筋前脛骨筋は足関節を背屈させてつま先を持ち上げる筋で、低下すると遊脚期につま先が床に引っかかりつまずきます。
- ⑶ 下三頭筋下腿三頭筋は足関節を底屈させ、歩行の蹴り出しや踵上げに働きます。低下すると推進力が落ちますが、つま先の持ち上げを担う筋ではありません。
- ⑷ 大四頭筋大腿四頭筋は膝関節を伸展させ、立ち上がりや膝の支持に働きます。低下すると膝折れが起こりますが、つまずきの直接の原因にはなりません。
解説
正解は⑵です。歩行中につまずくのは、遊脚期に足関節を背屈させて足先を持ち上げる働きが弱まり、つま先が床に引っかかるためです。足関節の背屈を担う主な筋は下腿前面にある前脛骨筋であり、その筋力低下がつまずきの原因として考えられます。ほかの選択肢の筋はいずれも歩行に関与しますが働きが異なり、大殿筋は股関節の伸展、下腿三頭筋は足関節の底屈(蹴り出し)、大腿四頭筋は膝関節の伸展を担います。予防には足関節背屈の運動や、段差・敷物など環境面の整備を組み合わせます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-03_04_05.html)を加工して作成