A さんは、経腟超音波検査で異常所見が認められ、その後の精密検査で子宮体癌と診断…
次の文を読み94〜96 の問いに答えよ。A さん(47 歳、女性、会社員)は、夫(54 歳)と2人暮らし。6か月前から月経不順になり、閉経前の症状と思い様子をみていた。しかし、徐々に普段の月経時の出血量よりも多くなり、下腹部痛が出現してきたため、病院の婦人科外来を受診した。診察後、経腟超音波検査の指示が出され、看護師はA さんに検査について説明することになった。
A さんは、経腟超音波検査で異常所見が認められ、その後の精密検査で子宮体癌と診断されて準広汎子宮全摘出術と両側付属器(卵巣、卵管)切除術を受けた。術後の経過はよく、排尿障害もなく順調に回復していた。術後12 日目のバイタルサイン測定時に「身体のほてりがあり、急に汗が出るようになったりして、夜もよく眠れません。そのためかイライラします」と看護師に訴えた。A さんに出現している症状の原因はどれか。
- ⑴ エストロゲンの減少両側卵巣の切除でエストロゲンが急激に減り、外科的閉経の症状が現れています。
- ⑵ プロラクチンの減少プロラクチンの減少では、ほてりや発汗といった症状は説明できません。
- ⑶ アンドロゲンの増加アンドロゲンの増加は多毛やにきびとして現れる変化です。
- ⑷ オキシトシンの増加オキシトシンは分娩や授乳に関わるホルモンで、この症状とは結びつきません。
- ⑸ プロゲステロンの増加卵巣を失ってプロゲステロンも減ります。増加するという記述は誤りです。
解説
正解は⑴です。両側の卵巣を切除したことで、エストロゲンを作る場が失われ、血中濃度が急激に下がりました。これによって自律神経の調節が乱れ、ほてりや発汗といったホットフラッシュ、不眠、いらだちが現れます。自然の閉経と違って急に起こるため、症状が強く出やすいのが特徴で、外科的閉経と呼ばれます。ホルモン補充療法が検討されることもあります。プロラクチンやアンドロゲン、オキシトシン、プロゲステロンの変化では説明できません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp210416-03_04_05.html)を加工して作成