入院後3日、腹部CT の再検査で脾臓損傷は否定された。また、左膝のMRI 検査で…
次の文を読み91〜93 の問いに答えよ。A さん(20 歳、男性、大学生)は、炎天下で長時間サッカーをしていたところ転倒し、左膝と左側腹部を強打した。「左膝がカクッと折れて力が入らない。左腹部が痛い」ことを主訴に救急外来を受診した。受診時のバイタルサインは、体温37.0 ℃、呼吸数14/分、脈拍98/分、血圧102/58 mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉98 %。血液検査の結果、赤血球550万/μL、Hb 16.0 g/dL、Ht 55 %、白血球8,900/μL、CRP 0.3 mg/dL であった。尿検査は尿潜血(−)、尿比重1.025、濃縮尿であった。胸部・腹部・下肢のエックス線写真に異常なし。胸腹部CT では脾臓損傷を否定できなかった。このため、左半月板損傷と外傷性脾臓損傷を疑い入院となった。
入院後3日、腹部CT の再検査で脾臓損傷は否定された。また、左膝のMRI 検査では、左半月板損傷と確定診断され、自宅療養することとなった。退院準備中のA さんから「ベッドから立ち上がろうとしたら、左膝が曲がったままで伸びない。痛みはそれほどでもないです」と訴えがあった。この時、医師への連絡と同時に看護師が実施することで適切なのはどれか。
- ⑴ 作業療法士へ相談する。この時点で、作業療法士へ相談する段階ではありません。
- ⑵ 下肢の関節可動域を確認する。どこまで動かせるかが、次の対応を決める情報になります。
- ⑶ 処方された鎮痛薬を服用させる。痛みは強くなく、鎮痛薬は優先されません。
- ⑷ 下肢の徒手筋力テストを実施する。無理な力をかけると、悪化を招くおそれがあります。
解説
正解は⑵です。膝が曲がったまま伸びないのは、半月板の断裂した部分が関節にはさまるロッキングが疑われます。まずどこまで動かせるかを確かめ、その情報を医師に伝えることが次の対応につながります。痛みが強くないので鎮痛薬は優先されず、筋力テストは無理な力をかけて悪化を招きます。似た選択肢と並べて整理しておくと、迷わずに選べるようになります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp190415-03_04_05.html)を加工して作成