A さん(78 歳、女性)は骨盤臓器脱と診断され、ペッサリーの挿入によって症状が…
A さん(78 歳、女性)は骨盤臓器脱と診断され、ペッサリーの挿入によって症状が改善していた。最近、赤色帯下が下着に付着するため婦人科を受診した。ペッサリーと接する腟壁に浅いびらんがあり、少量の出血を認める。超音波検査では子宮、付属器は正常で、子宮頸部の細胞診では異常はない。出血の改善に有効な腟錠の成分はどれか。
- ⑴ イソコナゾール硝酸塩イソコナゾール硝酸塩は腟カンジダ症に用いる抗真菌薬です。原因が異なります。
- ⑵ クロラムフェニコールクロラムフェニコールは細菌性の腟炎に用いる抗菌薬で、粘膜の萎縮は改善しません。
- ⑶ エストリオールエストロゲンの補充により腟粘膜が厚くなり、びらんと出血の改善が期待できます。
- ⑷ プロゲステロンプロゲステロンには腟粘膜を厚くする働きがなく、この症状の改善には結びつきません。
解説
正解は⑶です。閉経から時間がたつとエストロゲンの不足によって腟粘膜が薄くもろくなり、ペッサリーが接する部分がすれて浅いびらんや出血を起こします。エストリオール腟錠を用いて粘膜を厚くし、うるおいを取り戻すことで、びらんと出血の改善が期待できます。イソコナゾール硝酸塩は腟カンジダ症、クロラムフェニコールは細菌性の腟炎に用いる薬で、原因が異なります。プロゲステロンには腟粘膜を厚くする働きがありません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-03_04_05.html)を加工して作成