その後、A さんの疣贅は消失し、妊娠経過に異常はなかった。妊娠35 週で児の推定…
次の文を読み53、54 の問いに答えよ。A さん(28 歳、1 回経産婦)は無月経に気付き受診し、妊娠8 週と診断された。視診で会陰部や腟内に乳頭状の疣贅を認めた。腟鏡診では子宮頸部に病変は認めない。A さんは「3 か月ほど前から外陰部が痒くなりました」と話している。
その後、A さんの疣贅は消失し、妊娠経過に異常はなかった。妊娠35 週で児の推定体重は2,360 g であった。妊娠36 週3 日、1 時から陣痛発来し2 時に入院した。子宮口6 cm 開大、展退度80 %、Station -1 で児頭が先進している。胎児心拍数陣痛図はreassuring fetal status であった。助産師は問診と診療録から、第1子がB 群溶血性連鎖球菌〈GBS〉感染症であったこと、妊娠35 週時のB 群溶血性連鎖球菌〈GBS〉感染症検査は実施していないことを確認した。このときのA さんに適用されるのはどれか。
- ⑴ 帝王切開分娩この菌の母子感染は、帝王切開にしても防ぐことはできません。
- ⑵ 尿の細菌培養検査すでに分娩が進んでおり、結果を待つ余裕はありません。
- ⑶ 陣痛促進薬の点滴静脈内注射子宮口6 cm開大で順調に進行しており、促進する必要はありません。
- ⑷ ペニシリン系抗菌薬の点滴静脈内注射前の子が感染していた場合は、検査結果を待たずに投与します。
この問題は問題の図(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑷です。前の子がB群溶血性連鎖球菌感染症だった場合は、今回の検査の結果を待たずに、分娩中の抗菌薬の点滴が必要とされています。妊娠35週時の検査が行われておらず、妊娠37週未満の分娩でもあるため、なおさら対象になります。ペニシリン系抗菌薬を分娩の4時間以上前から投与することで、新生児の早発型感染症を防ぎます。帝王切開では防げず、尿の培養や陣痛促進薬は必要ありません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp230524-03_04_05.html)を加工して作成