B ちゃんには低体温療法の適応があると判断され、治療の準備を始めた。生後3時間、…
次の文を読み47~49 の問いに答えよ。A さん(38 歳、1 回経産婦)は妊娠経過中、特に異常の指摘はなかった。妊娠37 週2 日、妊婦健康診査時の胎児心拍数陣痛図で胎児の遷延性徐脈を認めたため緊急帝王切開術でB ちゃん(女児)を出産した。帝王切開の手術中、羊水混濁は認めなかった。B ちゃんは出生時、自発呼吸がなく筋緊張も低下していた。すぐに蘇生の初期処置を行ったが自発呼吸は出現せず、聴診で心拍数40/分のため出生後1 分からバッグマスク換気にて人工呼吸を開始した。その後、有効な換気ができていることを確認しつつバッグマスク換気を継続したが児の心拍数上昇が認められず、胸骨圧迫を行うことにした。
B ちゃんには低体温療法の適応があると判断され、治療の準備を始めた。生後3時間、低体温療法の準備中に急な心拍数の上昇と眼球運動の停止、両肘を律動的に屈曲させる動きが認められた。一連の症状は約30 秒間持続し、その間、他動的に上肢の動きを制限しても律動的な筋収縮は続いていた。B ちゃんの症状の原因で可能性が高いのはどれか。
- ⑴ 逃避反射逃避反射は刺激に対する一過性の動きで、30秒も続きません。
- ⑵ 落陽現象落陽現象は眼球が下方に向く所見で、律動的な筋収縮は伴いません。
- ⑶ 新生児発作押さえても律動的な収縮が続く点が、この状態の特徴にあたります。
- ⑷ ストレス行動ストレス行動では律動的な収縮は続きません。
- ⑸ 迷走神経反射迷走神経反射では心拍数は上がらず、下がります。
解説
正解は⑶です。眼球運動の停止と心拍数の上昇を伴い、他動的に動きを止めても律動的な筋収縮が続くことから、新生児発作(けいれん)と判断します。手で押さえると止まるのは振戦で、この場合は当てはまりません。低酸素性虚血性脳症では生後12時間以内に発作が起きやすく、注意が必要です。逃避反射や落陽現象は一過性の反応で、迷走神経反射では心拍数は下がります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp230524-03_04_05.html)を加工して作成