陣痛発来から11 時間経過した。体温37.3 ℃、脈拍88/分、血圧118/76…
次の文を読み54、55 の問いに答えよ。A さん(39 歳、初産婦)。身長154 cm、体重60 kg(非妊時50 kg)。体外受精で妊娠し、妊娠経過は順調であった。妊娠40 週3日、規則的な子宮収縮がありパートナーと一緒に午前11 時に来院した。入院時の所見は、体温37.0 ℃、脈拍84/分、血圧110/74 mmHg。頭位、第2胎向、児の推定体重2,760 g であった。内診所見は子宮口開大2cm、展退度60 %、Station −1 であった。A さんの入院後の陣痛間欠時間と陣痛持続時間は表のとおりである。午前11 時午後1時 午後3時 午後5時 午後7時陣痛間欠時間(分) 15 12 10 8 6陣痛持続時間(秒) 20 30 30 40 40
陣痛発来から11 時間経過した。体温37.3 ℃、脈拍88/分、血圧118/76 mmHg。陣痛間欠時間3分、陣痛持続時間50 秒。胎児心拍数基線140 bpm、胎児心拍数基線細変動中等度、胎動時に心拍が20 bpm 増加し30 秒後基線に戻る波形があり、徐脈はない。内診所見は子宮口開大5cm、展退度80 %、Station ±0、恥骨後面1/2 触知可、小泉門は11 時方向に触れる。A さんは「入院してから随分時間が経ちますが、まだお産にならないですか。赤ちゃんは大丈夫ですか」と不安気な表情で話す。このときの助産診断で正しいのはどれか。
- ⑴ 遷延分娩である。初産婦で11時間の経過は、遷延分娩にあたりません。
- ⑵ 第一胎向である。小泉門が11時方向にあり、第2胎向になります。
- ⑶ reassuring fetal status である。細変動も一過性頻脈も保たれ、胎児の健康が示されています。
- ⑷ 児頭の最大周囲径は骨盤濶部である。最大周囲径が濶部にあるのは、ステーション+1以降です。
この問題は問題の図(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑶です。基線140bpm、細変動中等度、一過性頻脈があり徐脈もないため、胎児の健康が保たれているリアシュアリングな状態と判断できます。初産婦で11時間の経過は遷延分娩にあたらず、小泉門が11時方向にあることは第2胎向を示します。児頭の最大周囲径が濶部にあるのはステーション+1以降になります。所見を一つずつ基準と照らし合わせ、根拠をもって産婦に伝えることが安心につながります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp210416-03_04_05.html)を加工して作成