生後24 時間、児の全身状態は改善傾向である。初回授乳前に経鼻胃管より血性の内容…
次の文を読み45〜47 の問いに答えよ。A さん(32 歳、初産婦)。妊娠36 週0日、胎児機能不全のため緊急帝王切開を受け、男児を出産した。児は出生時、自発呼吸・体動を認めず、生後30 秒で心拍数が30/分のためバッグ・マスク換気を開始し、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉モニターを装着した。その後のモニター値と児の状態を以下に示す。生後時間 心拍数 SpO2 呼吸 児の状態1 分 40/分 50 % なし 体動なし1 分30 秒 100/分 60 % あえぎ呼吸 四肢はだらんとしている2 分 120/分 80 % あえぎ呼吸 四肢はだらんとしている2 分30 秒 140/分 95 % 自発呼吸あり 弱く 泣、筋緊張あり3 分 160/分 95 % 自発呼吸あり 強く 泣、筋緊張あり
生後24 時間、児の全身状態は改善傾向である。初回授乳前に経鼻胃管より血性の内容物が吸引された。吸引物はApt〈アプト〉試験で新生児血液と診断された。児への初期処置として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 経管栄養の開始出血がある状態で、経管栄養を始めることはできません。
- ⑵ 新鮮凍結血漿の投与出血が続く場合に検討する処置で、最初ではありません。
- ⑶ 上部消化管内視鏡検査新生児に対する内視鏡検査は、初期処置になりません。
- ⑷ ビタミンK2 製剤の静脈内注射凝固能を補うことが、出血に対する初期の処置になります。
解説
正解は⑷です。生後24時間で胃管から新生児の血液が引けたことは、ビタミンK欠乏性出血症による消化管出血が疑われます。初期の処置としてビタミンK2製剤を静脈内に投与して凝固能を補います。新鮮凍結血漿は出血が止まらないときに検討し、出血がある状態で経管栄養は始めず、内視鏡検査も初期処置にはなりません。出生時に与えたビタミンK2シロップの記録も確かめ、以後の投与計画を見直します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp210416-03_04_05.html)を加工して作成