40 歳の初産婦。妊娠経過は順調であったが、妊娠38 週の妊婦健康診査で血圧が1…
40 歳の初産婦。妊娠経過は順調であったが、妊娠38 週の妊婦健康診査で血圧が140/95 mmHg となり、分娩誘発が行われて順調に経腟分娩した。産褥1日目に突然「胃のあたりが痛い」と訴え、苦悶様表情を浮かべている。意識は清明で血圧170/110 mmHg、脈拍100/分、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉98 %(room air)である。直ちに行うべき検査はどれか。
- ⑴ 上部消化管内視鏡検査胃の症状に見えても、消化管の検査は優先されません。
- ⑵ 胸部エックス線撮影呼吸器の症状はなく、優先される検査ではありません。
- ⑶ 肝機能の血液検査HELLP症候群を確かめるため、直ちに行う必要があります。
- ⑷ 血液ガス分析酸素飽和度は保たれており、優先されません。
- ⑸ 脳波検査意識は清明であり、この時点では必要ありません。
解説
正解は⑶です。妊娠高血圧症候群の経過中に、血圧が著しく高く上腹部痛を訴える場合はHELLP症候群が疑われます。溶血、肝酵素の上昇、血小板減少がそろう病態であり、まず肝機能を含む血液検査で確かめる必要があります。胃の症状に見えても消化管の検査は優先されず、画像検査や脳波検査もこの場面では後回しになります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp210416-03_04_05.html)を加工して作成