このときのA さんの状態で最も考えられるのはどれか。
次の文を読み55 の問いに答えよ。A さん(30 歳、1回経産婦)。第1子は骨盤位のため38 週0日に予定帝王切開で出産した。今回の妊娠経過は順調で、A さんは経腟分娩を希望している。妊娠38 週3日9時、陣痛発来し入院した。入院時子宮口3cm 開大、未破水。末梢静脈の血管確保をして経過観察をしていたところ分娩は順調に進行し、14 時の内診では子宮口9cm 開大、Station +1、破水していた。その直後、A さんは突然激しい腹痛を訴えた。呼吸数30/分、血圧70/30 mmHg、脈拍120/分。胎児心拍数陣痛図では変動一過性徐脈が出現し、その後高度徐脈となった。直ちに助産師が内診を行うと児頭を触知できなかった。異常な性器出血はみられなかった。
このときのA さんの状態で最も考えられるのはどれか。
- ⑴ 頸管裂傷頸管裂傷は、児の娩出後に起こる損傷です。
- ⑵ 子宮破裂児が腹腔内へ出たため、児頭を触知できなくなっています。
- ⑶ 常位胎盤早期剝離常位胎盤早期剝離では、児頭は触知できます。
- ⑷ 仰臥位低血圧症候群仰臥位低血圧症候群では、激しい腹痛は伴いません。
解説
正解は⑵です。帝王切開の既往がある産婦に、突然の激しい腹痛とショック、高度徐脈が起こり、内診で児頭が触れなくなったことから子宮破裂が最も考えられます。児が腹腔内へ出たため児頭を触知できません。常位胎盤早期剝離では児頭は触れ、頸管裂傷は児娩出後に起こり、仰臥位低血圧症候群では腹痛は伴いません。母児ともに危険な状態であり、直ちに医師へ報告して緊急手術に備えます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp210416-03_04_05.html)を加工して作成