産褥3日の午後、A さんは悪寒と発熱を自覚した。バイタルサインは体温38.8 ℃…
次の文を読み44〜46 の問いに答えよ。A さん(30 歳、2回経産婦)。第2子分娩後に腹腔鏡下子宮筋腫核出術の既往があるが、経腟分娩は可能と診断されていた。妊娠経過は順調であった。妊娠40 週0日、陣痛発来にて入院となった。入院1時間後の時点で破水し、その後陣痛が増強した。さらに2時間が経過し、A さんは額に汗を浮かべながら陣痛に耐えている。内診所見では既破水、子宮口全開大、Station +2 であった。
産褥3日の午後、A さんは悪寒と発熱を自覚した。バイタルサインは体温38.8 ℃、血圧125/75 mmHg、呼吸数25/分である。乳房は緊満しており軽度熱感があるが、痛みはない。子宮に圧痛があり、子宮底は臍高でやや軟である。経腹超音波検査では子宮内に悪露の貯留があるが、子宮体部筋層の異常はなく、腹腔内の出血は認めない。血液検査で白血球15,300/μL、Hb 11.3 g/dL、血小板12 万/μL、CRP 4.2mg/dL であった。A さんの発熱の原因で考えられるのはどれか。
- ⑴ 乳腺炎乳房に痛みがなく、乳腺炎は考えにくくなります。
- ⑵ 子宮破裂超音波で子宮体部に異常はなく、否定されます。
- ⑶ 子宮内膜炎子宮の圧痛と悪露の貯留、炎症反応がそろっています。
- ⑷ 生理的な子宮復古生理的な復古では、38.8℃の発熱は説明できません。
- ⑸ 妊娠高血圧症候群血圧は正常であり、妊娠高血圧症候群ではありません。
解説
正解は⑶です。産褥3日の38.8℃の発熱に、子宮の圧痛、子宮底の軟らかさ、悪露の貯留、白血球とCRPの上昇がそろっており、子宮内膜炎による産褥熱が考えられます。乳房に痛みはなく乳腺炎は否定的で、超音波で子宮体部に異常がなく子宮破裂も否定され、生理的な復古や妊娠高血圧症候群では説明できません。抗菌薬の投与と子宮収縮の促進を行い、悪露の排泄を促していきます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp200414-03_04_05.html)を加工して作成