A さんは前期破水と診断され、抗菌薬の点滴静脈内注射が開始された。直ちに分娩監視…
次の文を読み44〜46 の問いに答えよ。A さん(32 歳、初産婦)。これまでの妊娠経過に異常はなかった。妊娠35 週5日。「2、3日前から歩くと時々水が流れるような感じがあったが、尿漏れかと思って様子をみていた。今日になり、量が増えた」との訴えで、夫とともに外来受診した。パットには透明な水様性の帯下があり、悪臭なし。体温38.1 ℃、脈拍88/分、血圧128/76 mmHg。子宮の圧痛はない。胎児心拍数は180 bpm であった。胎児は頭位で胎児推定体重2,400 g、AFI 1.5。腟鏡診では少量の出血が混じった帯下を認めたが、腟円蓋の液体貯留は明らかでなかった。子宮口は閉鎖であった。
A さんは前期破水と診断され、抗菌薬の点滴静脈内注射が開始された。直ちに分娩監視装置が装着された。分娩監視装置装着後20 分間の胎児心拍数陣痛図(別冊No. 3)を別に示す。胎児心拍数陣痛図のアセスメントで正しいのはどれか。
- ⑴ 基線細変動は増加している。基線細変動の増加を示す所見はありません。
- ⑵ 遷延一過性徐脈がみられる。遷延一過性徐脈はみられていません。
- ⑶ 胎児心拍数の基線は頻脈である。160bpmを超えており、胎児頻脈にあたります。
- ⑷ 胎児のwell - being に問題はない。頻脈があり、問題がないとは言えません。
- ⑸ サイナソイダルパターンがみられる。規則的な波形であるサイナソイダルパターンはありません。
この問題は問題の図(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑶です。胎児心拍数の基線が160bpmを超える状態は頻脈で、母体の発熱38.1℃を伴っていることから絨毛膜羊膜炎による胎児の感染が疑われます。基線細変動の増加や遷延一過性徐脈、サイナソイダルパターンの所見はありません。頻脈がある以上、胎児のwell-beingに問題がないとは言えません。抗菌薬の投与とともに、胎児の状態を連続して観察していきます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp190415-03_04_05.html)を加工して作成