A さんは入院となった。入院後2日、再度性器出血が生じ、30 分間で200 mL…
次の文を読み41〜43 の問いに答えよ。A さん(21 歳、専門学校生)。月経不順であった。性器出血と腹部膨満感を主訴に産婦人科を初めて受診した。「突然に出血して、止まったと思ったらまた出血した。これまでこんな出血はなかった」と言う。出血は鮮血で、強い腹痛の自覚はない。身長155 cm、体重57.5 kg (非妊時体重50 kg)。体 温36.5 ℃、脈拍78/分、血圧128/82 mmHg。尿蛋白 (±)、尿糖 (−)。血 液検査ではHb 10.8 g/dL、白血球8,500/μL、血小板24 万/μL。超音波検査にて子宮内に胎児が確認された。子宮底長27 cm、腹囲88 cm、胎児推定体重1,550 g。超音波検査所見から妊娠30 週2日と判断した。子宮口は閉鎖、展退度30 % 以下である。
A さんは入院となった。入院後2日、再度性器出血が生じ、30 分間で200 mLに達して持続している。胎児心拍数陣痛図は、基線細変動が減少していた。その後の20 分間の観察で、一過性頻脈は認めない。超音波検査で、羊水ポケットは35mm、胎動は乏しい。この時点のアセスメントで正しいのはどれか。
- ⑴ 内診による子宮口開大の確認が必要である。前置胎盤では、内診が大量出血を招くため行いません。
- ⑵ 臍帯動脈からの出血がある。出血は、母体側の胎盤剝離面からのものです。
- ⑶ 前期破水の可能性が高い。羊水量は保たれており、前期破水の所見はありません。
- ⑷ 胎児機能不全が疑われる。細変動の減少と一過性頻脈の消失から、強く疑われます。
この問題は問題の図(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑷です。基線細変動の減少に加えて20分間一過性頻脈がなく、胎動も乏しいことから胎児機能不全が疑われ、急いで対応する必要があります。前置胎盤では内診が大量出血を招くため行いません。出血は母体側の胎盤剝離面からのもので、羊水ポケット35mmは正常であり前期破水の所見もありません。直ちに医師へ報告し、緊急帝王切開に向けた準備を進めます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp190415-03_04_05.html)を加工して作成