新生児蘇生法ガイドライン2015 に基づいてスタッフ間でデブリーフィング〈振り返…
次の文を読み47〜49 の問いに答えよ。A さん(32 歳、初産婦)。妊娠35 週0日、破水と陣痛発来で来院した。羊水混濁や胎児心拍の異常は認めず、来院後5時間で、経腟分娩となった。児は出生時、筋緊張の低下を認め自発呼吸がなかった。体位を整えて口鼻腔内吸引を行い、身体の羊水を拭き取った後、皮膚刺激を行った。約1分間皮膚刺激を行っても自発呼吸が認められず、心拍数は6秒間に4回であったため、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉モニターを装着し、生後2分からroom air で人工呼吸を開始した。約30 秒間人工呼吸を行ったところ、 泣を始め、心拍数130/分、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉80 % であった。人工呼吸を中止したところ努力呼吸は認めなかったため、生後10 分まで観察を継続した後に蘇生を終了し、病棟で呼吸状態を観察することとした。
新生児蘇生法ガイドライン2015 に基づいてスタッフ間でデブリーフィング〈振り返り〉を行った。アセスメントとして適切なのはどれか。
- ⑴ 蘇生方法は適切であった。人工呼吸の開始が遅れており、適切ではありません。
- ⑵ 皮膚刺激をより確実に行うべきであった。皮膚刺激を続けるより、人工呼吸へ進むべきでした。
- ⑶ 人工呼吸をより早く開始すべきであった。生後60秒以内に開始すべきで、遅れがありました。
- ⑷ 人工呼吸中止時に酸素投与を開始すべきであった。酸素飽和度が保たれており、投与は要しません。
- ⑸ 人工呼吸と同時に胸骨圧迫を開始すべきであった。心拍数は60回を超えており、胸骨圧迫は不要です。
解説
正解は⑶です。新生児蘇生法では、初期処置を行っても自発呼吸がないか心拍数が100回未満であれば、生後60秒以内に人工呼吸を始めることとされています。この事例では皮膚刺激を1分間続けてから生後2分で開始しており、遅れがありました。皮膚刺激の延長や胸骨圧迫の同時開始、酸素投与の判断は誤りになります。手順を振り返ることが、次の場面での迅速な対応につながります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp180511-03_04_05.html)を加工して作成