体重の減量指導が開始された。A さんは、現在は妊娠の希望はなく、避妊の必要もない…
次の文を読み36〜38 の問いに答えよ。A さん(19 歳)。半年で7kg の体重増加があり、4か月間月経がなかったため、婦人科外来を受診した。「友人関係のストレスで甘いものばかり食べ過ぎてしまったと思う。最近、にきびが増えて気になる。体調はそんなに悪くはない」と言う。既往歴に特記すべきことはない。初経は12 歳で月経周期は30 日型であった。性交経験はない。身長157 cm、体重70 kg。脈拍74/分、血圧120/70 mmHg。
体重の減量指導が開始された。A さんは、現在は妊娠の希望はなく、避妊の必要もないという。無月経であることを心配しており、定期的に月経が来るような薬物治療を希望している。家族歴を聴取したところ、実父と叔父に血栓症の既往があり、叔父は外科手術後の肺塞栓症で死亡しているとのことであった。最も適切な治療法はどれか。
- ⑴ 黄体ホルモン薬の内服血栓の危険を避けつつ、消退出血を起こせます。
- ⑵ GnRH アゴニストの注射GnRHアゴニストは、月経を止める薬です。
- ⑶ 抗テストステロン薬の内服この目的で用いられる治療ではありません。
- ⑷ 選択的エストロゲン受容体修飾薬の内服骨粗鬆症などに用いる薬で、目的が異なります。
- ⑸ 低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬の内服エストロゲンを含み、血栓の危険が高まります。
解説
正解は⑴です。血栓症の家族歴があるためエストロゲンを含む薬は避ける必要があり、黄体ホルモン薬を周期的に内服して消退出血を起こす方法が最も適しています。GnRHアゴニストは月経を止める薬、抗テストステロン薬や選択的エストロゲン受容体修飾薬は、この目的には用いられません。定期的に消退出血を起こすことで、子宮内膜の保護にもつながります。治療を続けながら、減量にも取り組んでいくことが大切です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp170425-03_04_05.html)を加工して作成