このときに撮影した胸部エックス線写真(別冊No. 6)を別に示す。突然の呼吸状態…
次の文を読み54、55 の問いに答えよ。在胎29 週0日、体重1,400 g で出生した男児。NICU に入院後に呼吸窮迫症候群〈RDS〉のため気管挿管、人工サーファクタントの投与を受けた。生後2日、人工呼吸管理によって呼吸状態は安定していたが、強い啼泣直後に心拍数80/分に低下し、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉が98 % から70 % に急激に低下した。
このときに撮影した胸部エックス線写真(別冊No. 6)を別に示す。突然の呼吸状態の悪化の原因として最も考えられるのはどれか。
- ⑴ 急性肺炎急激な変化であり、肺炎では説明できません。
- ⑵ 緊張性気胸胸腔に空気がたまり、急激な悪化を招きます。
- ⑶ 動脈管開存症動脈管開存症では、このような急変は起こりません。
- ⑷ 胎便吸引症候群在胎29週で羊水混濁もなく、該当しません。
- ⑸ 未熟児無呼吸発作無呼吸発作では、ここまでの急激な低下は起こりません。
この問題は問題の図(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑵です。人工呼吸管理中の早産児が強く泣いた直後に心拍数と酸素飽和度が急に下がったことは、肺から漏れた空気が胸腔にたまる緊張性気胸を示します。胸部エックス線で一側の肺の虚脱と縦隔の偏位がみられれば診断され、直ちに胸腔穿刺が必要です。肺炎や動脈管開存症、胎便吸引症候群では急激な変化は説明できません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp170425-03_04_05.html)を加工して作成