40 歳の男性。1 か月前からの左頸部リンパ節腫大を主訴に来院した。頸部リンパ節…
40 歳の男性。1 か月前からの左頸部リンパ節腫大を主訴に来院した。頸部リンパ節生検の結果、Hodgkin リンパ腫と診断された。患者への病状説明で、薬物による抗癌治療の必要性について説明したところ、「それなら抗癌治療は受けず、友人が勧めるサプリメントの服用のみで治療したいと思います」と話している。この患者への声かけで、適切なのはどれか。
- ⑴ 「サプリメントで治るわけはありません」頭ごなしの否定は信頼関係を損ない、患者の考えの理解につながりません。
- ⑵ 「あなたの友人をすぐにここへ呼んでください」友人を呼ぶことは患者の意思決定の支援として不適切です。
- ⑶ 「あなたの希望ですので、サプリメントの服用をお勧めします」治癒可能な疾患であり、効果の確立していないサプリメントを勧めるのは不適切です。
- ⑷ 「治療を拒否されるなら、もう当院でできることはありません」診療の打ち切りを示唆するのは医師の責務を放棄する対応です。
- ⑸ 「なぜそう思うのか、もう少し詳しくお聞かせいただけますか」患者の考えの背景を傾聴する開放型の質問で、適切な声かけです。
解説
正解は⑸です。Hodgkinリンパ腫は化学療法で高い治癒率が期待できる疾患ですが、患者は抗癌治療を拒否し、サプリメントのみで治療したいと話しています。まず患者がなぜそう考えるのか、抗癌治療への不安や誤解、価値観を開放型の質問で傾聴して理解することが大切です。そのうえで治療の利益とリスクを丁寧に説明し、共同意思決定を目指します。患者の考えを頭ごなしに否定したり、診療を打ち切ったりする対応は不適切です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-01.html)を加工して作成