14 歳の男子。発熱と皮疹を主訴に来院した。5 日前から咽頭痛が出現し、市販のN…
14 歳の男子。発熱と皮疹を主訴に来院した。5 日前から咽頭痛が出現し、市販のNSAID を内服している。3 日前から発熱と皮疹が出現し、咽頭痛が増強したため受診した。体温39.8 ℃。両側眼球結膜の充血、口腔粘膜に発赤や出血斑を認める。顔面、体幹の広範囲に紅斑、水疱、びらんを認める。病変部の疼痛が強いため、鎮静下に呼吸管理を開始した。血液所見:赤血球390 万、Hb 12.5 g/dL、Ht 33 %、白血球12,200、血小板25 万。血液生化学所見:総蛋白6.4 g/dL、アルブミン3.6 g/dL、AST 124 U/L、ALT 250 U/L、LD 480 U/L(基準124~222)、尿素窒素6.0 mg/dL、クレアチニン0.8 mg/dL。CRP 13 mg/dL。胸部の写真(別冊No. 17)を別に示す。適切な治療薬はどれか。
- ⑴ 抗菌薬二次感染予防に考慮されることはありますが、主たる治療ではありません。
- ⑵ NSAIDNSAIDは原因薬剤と考えられ、直ちに中止すべきです。
- ⑶ 抗ウイルス薬ウイルス感染症ではなく薬疹であり、抗ウイルス薬は主たる治療ではありません。
- ⑷ 抗ヒスタミン薬抗ヒスタミン薬は重症薬疹の進行を抑えられません。
- ⑸ グルココルチコイドSJS/TENには早期にグルココルチコイドの全身投与を行います。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑸です。NSAIDの内服後に発熱、両側眼球結膜の充血、口腔粘膜のびらん・出血、顔面と体幹の広範な紅斑・水疱・びらんが出現しており、Stevens-Johnson症候群から中毒性表皮壊死症(TEN)が考えられます。原因薬剤をただちに中止し、早期に高用量のグルココルチコイド全身投与(ステロイドパルス療法を含む)を行います。効果不十分な場合は免疫グロブリン大量静注療法や血漿交換を併用します。眼病変には眼科管理も必要です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-01.html)を加工して作成