54 歳の男性。飲み込みづらさを主訴に来院した。2 か月前から、夕方に左のまぶた…
54 歳の男性。飲み込みづらさを主訴に来院した。2 か月前から、夕方に左のまぶたが下がり、物が二重に見えるようになった。1 か月前から水分の飲み込みに違和感があったため受診した。診察時、左眼瞼下垂と右方視時の複視を認めた。エドロホニウムの投与により、これらの所見が一時的に改善した。この患者に合併する可能性が高いのはどれか。
- ⑴ 胸腺腫重症筋無力症では胸腺腫の合併が多く、胸部CTで検索します。
- ⑵ 胸膜中皮腫胸膜中皮腫は石綿曝露と関連し、重症筋無力症とは関連しません。
- ⑶ 小細胞肺癌小細胞肺癌はLambert-Eaton筋無力症候群に合併します。
- ⑷ 成熟奇形腫成熟奇形腫は抗NMDA受容体脳炎との関連が知られています。
- ⑸ 悪性リンパ腫悪性リンパ腫は重症筋無力症に特徴的な合併症ではありません。
解説
正解は⑴です。夕方に増悪する眼瞼下垂と複視(易疲労性・日内変動)に加え、球症状としての嚥下障害を認め、エドロホニウム試験で症状が一時的に改善したことから、重症筋無力症と考えられます。重症筋無力症では約2〜3割に胸腺腫が合併し、抗アセチルコリン受容体抗体陽性例に多くみられます。胸部CTで胸腺腫を検索し、存在すれば胸腺摘除術を行います。小細胞肺癌に合併するのはLambert-Eaton筋無力症候群です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-01.html)を加工して作成