56 歳の男性。左下腿の挫創を主訴に来院した。5 日前に発生した地震で、倒れた家…
56 歳の男性。左下腿の挫創を主訴に来院した。5 日前に発生した地震で、倒れた家具が接触して受傷したが治療できずそのままにしていた。2 日前から創部の痛みが悪化し膿性浸出液を認めるようになった。来院時の創部の写真(別冊No. 6)を別に示す。創部を消毒する前に行うのはどれか。2 つ選べ。
- ⑴ 抗菌薬外用抗菌薬の外用は洗浄やデブリドマンの後に検討するもので、消毒前に行うものではありません。
- ⑵ 洗浄大量の水で創部を洗浄し、異物や細菌を物理的に除去することが感染創の処置の基本です。
- ⑶ 創部培養抗菌薬投与や消毒の前に創部培養を採取し、起炎菌を同定します。
- ⑷ ドレーン留置膿瘍腔の形成が明らかでない段階で、消毒前にドレーンを留置する必要はありません。
- ⑸ 縫合感染した創を縫合すると感染が悪化するため、縫合は行いません。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑵と⑶です。地震で受傷してから5日間放置された下腿の挫創で、疼痛の増悪と膿性浸出液を認め、創感染を起こしていると考えられます。写真は本文から確認できませんが、発赤や膿の付着が想定されます。消毒の前に、起炎菌を同定し適切な抗菌薬を選択するため創部培養の検体を採取し、そのうえで大量の生理食塩液や水道水で創部を十分に洗浄して異物や壊死組織、細菌を除去します。感染創は一次縫合を行わず、開放創として管理します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-01.html)を加工して作成