25 歳の女性。突然の動悸、発汗、呼吸困難および窒息感の出現を主訴に来院した。1…
25 歳の女性。突然の動悸、発汗、呼吸困難および窒息感の出現を主訴に来院した。1 か月前、車を運転中に主訴が出現したため病院を受診し、血液検査、心電図検査および胸部エックス線撮影を受けたが異常は指摘されなかった。その後も、自宅で静養中に同様の症状が5 回あったため、外出を控えるようになっている。受診時、意識は清明、受け答えもしっかりしている。仕事は在宅でしているという。治療薬はどれか。
- ⑴ α 遮断薬α遮断薬は高血圧や前立腺肥大症の治療薬で、パニック症には用いません。
- ⑵ 抗コリン薬抗コリン薬はParkinson病や過活動膀胱などに用い、パニック症の治療薬ではありません。
- ⑶ 抗ヒスタミン薬抗ヒスタミン薬はアレルギー疾患などに用い、パニック症の治療薬ではありません。
- ⑷ ドパミン受容体遮断薬ドパミン受容体遮断薬は統合失調症などの治療薬で、パニック症の第一選択ではありません。
- ⑸ 選択的セロトニン再取込み阻害薬〈SSRI〉SSRIはパニック症の薬物療法の第一選択です。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑸です。突然の動悸、発汗、呼吸困難、窒息感といったパニック発作が繰り返し起こり、身体的な異常は否定され、発作への不安から外出を控えるようになっていることから、パニック症(広場恐怖を伴う可能性)と考えられます。パニック症の薬物療法の第一選択は選択的セロトニン再取込み阻害薬(SSRI)で、効果が出るまでの間はベンゾジアゼピン系抗不安薬を併用することがあります。認知行動療法も有効で、薬物療法と組み合わせて行います。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-01.html)を加工して作成