6 歳の女児。腰痛を主訴に母親に連れられて来院した。2 週間前から腰痛が出現し、…
6 歳の女児。腰痛を主訴に母親に連れられて来院した。2 週間前から腰痛が出現し、徐々に歩行困難となったため受診した。意識は清明。身長115 cm、体重20 kg。体温36.2 ℃。脈拍88/分、整。血圧88/60mmHg。SpO2 99 %(roomair)。眼瞼結膜は貧血様で、眼球結膜に黄染を認めない。咽頭に発赤を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。背部に発赤や腫脹を認めない。胸腰椎移行部に圧痛と叩打痛を認める。血液所見:赤血球298 万、Hb 8.2 g/dL、Ht 26 %、網赤血球2 %、白血球2,700(分葉核好中球17 %、好酸球1 %、好塩基球1 %、単球4 %、リンパ球66 %、芽球11 %)、血小板5.9 万。血液生化学所見:総蛋白6.7 g/dL、AST 45 U/L、ALT 19 U/L、LD 465 U/L(基 準170~320)、ALP 680 U/L(基準460~1,250)、尿素窒素19 mg/dL、クレアチニン0.4 mg/dL、尿酸6.8 mg/dL、Ca 9.8 mg/dL、P 4.7 mg/dL。CRP 1.7 mg/dL。脊椎エックス線写真(別冊No. 15)を別に示す。基礎疾患の確定診断に有用な検査はどれか。
- ⑴ 骨髄検査骨髄検査で芽球の増加と病型を確認でき、急性白血病の確定診断に有用です。
- ⑵ 腰椎MRI腰椎MRIは骨病変の評価には有用ですが、白血病の確定診断にはなりません。
- ⑶ 脳脊髄液検査脳脊髄液検査は中枢神経浸潤の評価に用いますが、確定診断の検査ではありません。
- ⑷ 骨シンチグラフィ骨シンチグラフィは骨病変の分布を評価しますが、基礎疾患の確定診断にはなりません。
- ⑸ 腰椎骨塩定量検査骨塩定量検査は骨密度の評価に用い、白血病の確定診断には役立ちません。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑴です。小児の腰痛と歩行困難に、貧血、血小板減少、末梢血の芽球、LD上昇を認めることから、急性白血病(小児では急性リンパ性白血病が最多)の骨浸潤が考えられます。脊椎エックス線写真は本文から確認できませんが、骨粗鬆化や椎体の圧迫骨折が想定されます。基礎疾患の確定診断には骨髄検査を行い、芽球の割合、細胞表面マーカー、染色体・遺伝子異常を調べて病型を決定します。白血病では骨痛が初発症状となることがあるため注意が必要です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-01.html)を加工して作成