10 か月の男児。体重増加不良を主訴に母親に連れられて来院した。在胎40 週、出…
10 か月の男児。体重増加不良を主訴に母親に連れられて来院した。在胎40 週、出生体重2,980 g。母乳栄養で1 日8 回哺乳している。生後6 か月から離乳食を開始したが嫌がって食べようとしない。嘔吐と下痢はみられない。身長70 cm、体重9,100 g。体温36.8 ℃。脈拍120/分、整。呼吸数32/分。顔貌は正常。胸部に異常所見を認めない。腹部は平坦で、肝・脾は触知しない。患児の成長曲線(別冊No. 7)を別に示す。母親へ説明する対応方針で適切なのはどれか。
- ⑴ 蜂蜜を与える。1歳未満の乳児には乳児ボツリヌス症の危険があり、蜂蜜を与えてはいけません。
- ⑵ 母乳を中止する。母乳を中止する必要はなく、離乳食とのバランスを調整します。
- ⑶ 心配ないと伝える。成長曲線で体重増加の鈍化があり、心配ないと伝えるのは不適切です。
- ⑷ 人工乳を追加する。授乳の回数をさらに増やすと離乳食をより食べなくなり、根本的な対応になりません。
- ⑸ 離乳食の前に母乳を与えないように指導する。離乳食の前の授乳を控えることで空腹で離乳食を食べられるよう促します。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑸です。母乳栄養の10か月児で、離乳食を嫌がって食べず、成長曲線では体重の伸びが鈍化していると考えられます。1日8回の授乳で満腹になり、離乳食を食べる意欲が低下している可能性があります。授乳・離乳の支援ガイドでは、離乳の進行に合わせて授乳回数を調整し、離乳食を先に与えて食事のリズムをつくることが勧められます。蜂蜜は1歳未満では乳児ボツリヌス症の危険があり禁忌で、母乳の中止は必要ありません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-01.html)を加工して作成